『社員教育』 (87) 「折衝・交渉する場合は 相手の抵抗力を弱めていこう」
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おはようございます。今週もお越し頂きありがとうございます。
あなたはIOC(国際オリンピック委員会)委員として日本人初の就任者をご存知でしょうか?
1940年開催予定の「東京オリンピック」の招致に尽力し成功した嘉納治五郎です。残念ながら太平洋戦争勃発を前に風雲急を告げ「幻の東京オリンピック」で終わる。
嘉納治五郎は幕末に生まれ、偉業を達成した人物である。嘉納が現れるまで、日本には柔術〝柔(やわら)〟と呼ばれた色々な流派があった。古来日本の武芸は、以心伝心的な教え方で伝承されてきたが、嘉納は講道館を開き、初めて近代的な柔道を打ち立てた。
嘉納は力学の法則に従って柔道の技法を、科学的に体系付けたのです。そして、力学の法則に反した強引な力ずくの技(わざ)を戒めた。「力に頼るな、力を利用せよ」。相手に技を掛ける前に、技を掛けるにふさわしい体勢に相手を誘導しておくということです。
つまり、相手の抵抗力を弱めておくということです。柔道の神様と言われた三船久蔵十段のあの『空気投げ』の妙味などは、この法則の影響を受けていたのでしょう。少しの無理もなく技が決まるからこそ、美しかったものと思われます。
このことは、あなたが社内外での<折衝・交渉>する場合でも同じでしょう。強引な力ずくの攻撃を仕掛ければ相手の反作用を招くだけです。それには、相手の反省したくないという気落ち、反対しようという気持ちを薄めることを考えましょう。
今回はここまでとします。では、明日は良い祝日をお楽しみ下さい。
❒ 社員教育講師『人材教育研究所』 (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に向かって挑戦しよう ‼」)