『話し方研修』 (226) 「表情が 説得の効果を 左右する」 ※ 加筆修正再投稿
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寺子屋ラッキー
こんにちは。
さて、事実と事実の関係を研究するのを「科学」といい、言葉と言葉の関係を研究するのが「論理学」、事実と言葉の関係を研究する学問に「一般意味論」があります。
言葉は道具であり十分に心の在り方を表現できるものではありません。言葉は社会的に共通の「記号」です。便利なものには違いないが、感情的な表現をするには甚だ不完全なものです。そうしたことで、違った感情の動きが同じ類型の言葉の中にはめ込まれることがあり、誤解・曲解を生む要因ともなりやすい。
「メラビアンの法則」を持ち出すまでもなく、昔から『目は口ほどに物を言う』といわれているが、万国共通のことでしょう。人間は言葉を使わなくても心を伝えることができる。
ジェスチャー・しぐさ・アイコンタクトなどで、これを〝ノンバーバルコミュニケーション〟といいます。
たとえば、スーパーへ買い物に行きレジで清算する時に、あなたは無言で買い物かごをレジの脇の台に置くでしょう。言葉を使わなくても、これで売買契約は立派に成立しているのです。
人間の感情は一言一言で微妙に揺れ動きます。つまり喜怒哀楽は、一瞬一瞬顔に表れては消えるもの。これは、犬に語りかけていても感じることです。
表情豊かな人は魅力的であり、能面のような無表情な説得などは真摯な態度とはとは思えないこともある。
大脳生理学者によると、顔面と手を動かす運動領域は他の身体の各部位に比べて格別に広いそうです。ですから、デリケートな動きができるのだといえましょう。
「嫌よイヤヨも好きのうち」。これはかつての女性の言葉として引用されたが、必ずしも女性専用とは限らない。男性でも好きな場合に否定語を使う場合もある。多少言葉遣いがぞんざいでも、あるいは「失言」しても表情によってマイナスを取り返すことも不可能ではない。よく毒舌をはいても憎まれない人がいるのは、とぼけた表情の愛嬌でカバーしているからでしょう。
反対に、たとえ心に「誠意」があっても顔に明るさがないと、人は周りに集まってこないかもしれません。人間は〝ひまわり〟に代表される花や木の葉のように、太陽の明るい日差しに顔を向けたがるものです。
安芸広島 に伝わる「一顔、二声、三学問」というのも同じで、親鸞の教えを説いて回った布教師が、長年の体験から割り出した経験則でしょう。
したがって、『人を説く』には、まず表情が大切だということです。ですから、管理者研修(120)でも申し上げたとおり、あなたも心から微笑むことを入浴時に鏡を見て研究してはいかがでしょう。
あの百万ドルの微笑で売り出したアメリカの生命保険会社の第一人者フランク・ベトガーは、お客さまのドアをノックする前に「この人が契約してくれてもくれなくても、ともかく会っていただけるだけでもありがたい。お客さまに感謝しなければいけない」と思いニッコリ笑う。その笑顔の名残りの消えないうちにお客さまの部屋へ入っていったという。【2021年03月22日 投稿分】
備えあれば憂いな し。夏から秋にかけては台風襲来、冬は積雪でのライフラインの保守は、公共・公益事業に使命感で従事する方には避けられないことです。とりわけ夜間作業では安全に十分配慮して業務遂行に当たって下さい。
では、また次回に。ありがとうございました。
(参 考) 「メラビアンの法則」:非言語(55%)、近言語(38%)、言語(7%)
❒ 話し方研修講師『人材教育研究所』 (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に向かって挑戦しよう ‼」)
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