『管理者研修』 (369) 「裸の王様にならぬよう 耳障りな報告も 積極的に受けよう」
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寺子屋ラッキー
こんばんは。いつからかタイトルにテーマを書くようになりました。長くなり恐縮ですがお付き合いください。
さて、報告は「5W3H」を活用して要点をもらさず、簡潔に分かりやすく結論から先に述べるのが原則です。経過・理由は、上司から聞かれたらその時になってするものです。誰もが苦労話・自慢話をしたい気持ちは分かりますが、「不要」です。
上司に時間的ゆとりがあると「君はこれについてどう考えるか聞かせてくれないか?」と意見をわれることもあるでしょう。自分の意見は聞かれなくても用意しておきたいものです。また、報告内容を記録として残しておいたほうが良いと判断した場合は、日付を付して社内ネットに保管しておきましょう。
同様に管理者が上級管理者へ中間報告、結果報告をするのは責務です。そうでないと、上級管理者が経営幹部から質問を受けても答えられずに恥をかくだけでなく、部門としての『意思決定』に支障を来たすことにもなります。
管理者は部下の自分(上司)への<報告の仕方・あり方>に問題があると思えたら、OJTの一環として指導する必要があるでしょう。
ここで申し上げたいことは、報告を受ける時の管理者の<態度>です。部下に「正しい報告」を積極的にさせるには日頃から部下を指導するだけでなく、管理者も時には自己の言動を振り返ることも必要でしょう。そうでないとイソップ寓話の『裸の王様』にならないとも限りません。報告が不活発の<真の要因>は、意外にも部下の報告を受ける上司の態度にあったということがないとはいえません。
仮に部下が積極的に報告をしてこないということは、全てではないにしても管理者の不用意な言動に要因があるのかもしれません。たとえば、
〇 「君、そんなことは今さら言われなくても分かっているよ。だからどうしたと言うん
だネ」 (話に関心を示さない)
〇 「ナニ? そんな馬鹿なことがあるもんか! いつも私があれほど口を酸っぱくして
注意していることじゃないか。今さら何を言ってるんだネ。しっかりしてくれよ!」
(悪い報告を受けると腹を立てがち)
〇 「チョット待て! 君の話はどうも回りくどいね。言いたいことはこういうことじゃ
ないのかい。エッどうなんだ! 違うかね?」 (話を途中で遮る)
〇 「世界商事の債権回収は大丈夫だって? 何を根拠にそう言えるんだ。松木からの報
告だって? ダメだナー。アイツの言うことは当てにならんよ。調べ直せ !!」 (色メ
ガネ・固定観念で人の話を聞く)
などがレアケースとしても考えられます。とにかく上司へ報告する時は、必要な事実を抜け落ちなくタイミング良く、事実と意見に分けてすることが大切です。
一方管理者は部下から「正しい報告」をタイミング良く受けなければマネジメント活動の判断を誤ることにもなりかねません。報告には『意見具申』が含まれることもあります。
とにかく疑問に思えたら〝詰問〟するのではなく「質問」して『事実』を把握する<姿勢>が大切です。このことは部下を信用するとかしないとかは別問題です。古人曰く『人の振り見て我が振り直せ』。銘記したいものです。
ではまた次回に。お疲れのところご覧願いありがとうございました。
〇 『噺家(はなしか)殺すにゃ刃物は要らぬ、欠伸(あくび)の三つも打てばよい』』
〇 『上司殺すにゃ刃物は要らぬ、報告の3日も絶てばよい』(悪しき言い伝え)
❒ 管理者研修講師『人材教育研究所 』 (「部下をパートナーとして 職場目標を達成
しよう ‼」)
#マネジメント
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