社員教育『期待される管理者』

皆さんこんにちは!『寺子屋ラッキー』と申します。職場生活で多少なりともお役に立つと思える事柄を、人を中心に申し上げていきます。よろしければお付き合いください。

『話し方教育』 (176) 「厳しいご時世だからこそ ユーモアを解せる 心のユトリを」 (その2)

ID:8559fx


 お暑うございます。あなたはこの10年間で腹の底から笑った記憶が何回おありでしょう?
 「笑いは人間だけにある」と、哲学者ベルグソンはいいました。笑いが人間の特権とされているのは、可笑しさの分かるのは人間だけだからです。可笑しさとは知的なもので、大脳の発達していない動物には可笑しさは分かりません。


 会議で発言のため立ち上がった瞬間オナラをするなど、いとも厳粛なときにヘマをやらかす。そうした矛盾に抑えきれない笑いを感じるのは人間だけです。人間の大脳機能には、そういうメカニズムがあるからです。


 ときにイギリス人の手紙には、一箇所必ず笑いを誘うところがあると聞いたことがあります。「ユーモア」は社交場のエチケットとされています。堅苦しい交渉の場でも、冷たい事務レベルの折衝を重ねるときにも、笑いの微風が漂うと話しは滑らかに回転していくものです。対話の中での笑いの効用にもいろいろあります。


 第一は、笑わすことによって相手の心の構えを解いてしまう。緊張した空気を解きほぐし会話全体を和やかなムードに包む効果があります。
 第二は、笑いの煙幕を張って相手の自己防衛姿勢を緩和させる。その笑いにつられてつい相手の矛先は鈍ってしまうものです。
 第三は、笑いは間接攻撃の武器になることです。ズバリと言えば角が立つことはよくあること。風刺の笑いによって、相手の笑いの急所を衝くことです。
 第四は、状況転換を意図することです。行き詰まった対話の空気も一発の笑いによって救われる。笑いはときにはピンチを脱出させる効果があるものです。


 以上のように笑いには色々と活用の仕方がありますが、ビジネスマンは駆け出しの芸人とは違います。冗談や駄洒落を連発し相手の機嫌を取り結ぶのはお奨めできません。


 前に笑いを分類して紹介したことがあります。その中で一番難しいのが<ユーモア>です。単なる笑いではありません。これはその人の『持ち味』です。
 直近では某総合病院へ家族が入院した初日にドクターとの家族面談の場で感じたことでもあります。笑顔ある院長先生の病状説明に引き続き仄々としたお話を伺うことで患者家族としての暗澹たる気持ちが癒され不安が軽減し〝心の治療〟を受けた思いがしました。


 とにかく依頼や折衝の場面で上手くいかないとイライラして目をつり上げてふくれっ面したり、話し合いが決裂するとすぐにカーッとなったりするような人はおよそユーモアからは縁が遠い。心にユトリがない人にはユーモアの味は解りません。<実践なき知識はゼロ>ですが、知識を習得したから出来るというものではないように思えます。


 かつてアメリカの駐日大使は、日本へ着任早々のこと国際文化会館へ講演に招かれました。折悪しく雷雨のドシャ降りの日でした。
 そのとき大使は開口一番「お集まりの紳士淑女だけではなく、今日は雷雨にまで歓迎を受けています。私がそのライ・シャワーです」。


 これからの管理者は、経営環境が厳しい時期だからこそユーモアを解し、局面の打開を図れる心のユトリがほしいものだと考えます。
 では、この辺で失礼します。どうぞ良い週末をお過ごし下さい。ありがとうございました。



❒ 話し方教育講師『人材教育研究所』 (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に向かって挑戦しよう ‼」)