社員教育『期待される管理者』

皆さんこんにちは!『寺子屋ラッキー』と申します。職場生活で多少なりともお役に立つと思える事柄を、人を中心に申し上げていきます。よろしければお付き合いください。

『管理者教育』 (184) 「能力開発の決意は 目標の3原則に則り 実現を図ろう」

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 こんにちは。働き方改革が問われる現在、生涯設計上必要な『能力開発』は業務遂行上とそれ以外に大別されることについては前に申し上げたことがあります。


 ときに、消防自動車のホースから出る水の勢いは大変なものです。近くで掛けられたらまともに立ってはいられず、おそらくひっくり返ることでしょう。かつて警察の機動隊が暴徒を鎮圧するのにこの手を使っているのをテレビ中継で見たことがあります。確かに効果があるようです。


 では、仮にこの勢いのある水を鉄筋コンクリートの壁に1~2時間かけて壁に穴があくでしょうか? 
 汚れが取れて綺麗になるかもしれないが、おそらく壁が凹むというようなことはないでしょう。これに比べると、軒下から落ちる雨だれの一滴の力は問題にもなりません。顔に当たったところでヒヤッとする程度です。別にどうということがないほど微々たるものです。


 しかし、この雨垂れが長年かかっていつしか寺院の軒下の置き石に穴を開けているのを目にしたことがあります。あの小さな雨だれが石に穴を開ける? 
 普通ならとても信じられないことですが『雨だれ石を穿つ』の諺通りで、自然界を見てもこれは事実です。ここで私が何を申し上げたいかは、聡明なあなたには察しが付いていることと思います。


 管理者の中には『能力開発』の必要性を感じている方は沢山おいでです。また、それを実行している人が数多いということも知っております。反面、中にはその効果がそれほど表れていない方がいることも残念ながらまた「事実」です。それは何故でしょう?
 その大きな理由の一つに『反復効果の原則』を軽視していることがあるように思います。


 企業に余裕があった頃、管理者を対象とした「管理能力開発セミナー」が花盛りの時期がありました。多くの企業でもこうした社内セミナーを企画したり外部セミナーに社員を派遣したりしたものです。それだけ企業が、社員育成にその成果を大いに期待していたとも言えます。確かに内容は、それを身に付け実践すれば大方が充実したコースだったと思えます。
 ただ問題は、受講した管理者自身が線香花火的な「態度」であったという方も中にはいたということです。


 研修期間中は一所(生)懸命勉強した受講者が、やがて宿泊研修日程が終わり家路への帰途につく。その道すがら研修会の余韻が未だ残っている管理者は「いろいろ気づかされたいい研修会だった。こうしてみると、俺は管理者としてまだまだ未熟だナ。こうしちゃおれん。よしやるぞ !!」という意気込みに燃えています。
 ところが何日も経たないうちにその決意はいつしか泡の如く消え去ってしまうケースも見られたものです。


 あなたは子供の頃「水切り」遊びをなさった想い出があることでしょう。池の中に小石を水平に投げ込むと水が音を立て漣(さざなみ)が水面に立ちますが、それは決して大波にはならない。やがて水面は何事もなかったかのように元の状態に戻る。これは今申し上げた管理者の態度とまさしく似ています。


 研修担当箇所からの参加通知文書を対象者に手交するだけでは「宝くじは当たらないのになんでこの糞忙しい時に俺が行かなきゃならないんだ。ついてねーヤ」と本人にはヤラサレ意識が残ることが懸念されます。
 これは研修参加に際し「食事に午前午後と2回のお茶付きだ。たまにゃ息抜きしてこいよ。ただし、出張中の業務引継ぎだけはキチンと済ませてな!」と、上司が動機づけを図らなかったことが要因の一つだったということがあるかもしれません。


 5K削減が続く中、社内外での研修受講の機会を業務命令で折角与えられても〝受けっぱなし〟では単なる知識の習得で終わります。また、研修所管箇所への受講報告書の記載方法が分からずにありきたりの作文で済ませていることは昔からあることでレアケースではありません。それでは研修所管個所としても研修自体の効果把握ができないでしょう。当該研修に今まで派遣してきたからこの先継続実施では上層部への「説得力」がありません。


 技術・技能訓練は別として、意識研修を含む「Off-JT」をカンフル剤ではなくブトウ糖だという考え方は、費用対効果を求める企業にはますます通用しにくい時代に入っています。
 それだけに企業内事情に精通した上司・先輩による『OJT』と社員本人の『自己啓発』がこれまで以上に求められます。


 コロナ禍の影響で研修環境も変わりつつある現在、オンライン研修による刺激でも『能力開発』を決意したならば「絵に描いた餅いた餅」で終わらせないことが肝要なことです。そのため習慣化するには、意識的に「反復継続」してこそ研修効果が表れます。


 何事も「計画無くして達成無し」と考えます。できれば『経営理念』を具現化するのと同じく、<目標設定の3原則>に則り計画を立て、職場での実践活動から成果の効果が得られるように心がけたいものです。ありがとうございました。



❒ 管理者教育講師『人材教育研究所』 (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に向かって挑戦しよう ‼」)