社員教育『期待される管理者』

皆さんこんにちは!『寺子屋ラッキー』と申します。職場生活で多少なりともお役に立つと思える事柄を、人を中心に申し上げていきます。よろしければお付き合いください。

『管理者教育』 (196) 「褒めるのは 叱ることより 難しい」

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 こんにちは。人の褒め方、叱り方についてはこれまでにも事例を挙げ申し上げてきました。しかし、実際には「言うは易く行うは難し」だと思えます。


 お追従やおべっかは、口先では褒めても腹の中ではぺロリと赤い舌を出す〝さもしい〟人のやり方です。世間の人が、お追従・おべっかを嫌う理由は、事実ありもしないことやチョットした事実を大袈裟に拡大して持ち上げる言葉だからです。
 心ある人なら、その言葉は相手の本心からでたものか、翻弄されているのではないか、何か魂胆があるのではないか? と疑う。そんな言葉に乗るほど馬鹿ではないと、言葉に出さずとも不愉快になる。


 菊池寛の『忠直卿行状記』という小説の中に登場する越前宰相忠直という若殿は、武勇の誉れが高かった。「殿は偉大で超人で、天下無敵である」という家臣どもに取り囲まれ、剣術の試合をしても自分に勝てる臣下は一人もいないといい気になっていた。


 ある日物陰で自分の噂話をしている家臣の声を立ち聞きした時、忠直の怒りは爆発したのだ。「殿の試合のお相手にわざと手心を加えていることを殿はご存じないのだから、お目出度いよ」


 自分の『能力』を正しく認められないとき、<プライド>は甚く傷つけられる。忠直も同じであった。自分をとりまく一切を信用できなくなり、やがて自分自身の実力にも疑いをもちはじめる。臣下を切り酒色におぼれて乱行。挙句の果てにお家は断絶、晩年は別として自己崩壊の道を辿ることになる。


 本当の褒め言葉は、お追従・おべっかとは違います。あくまで『事実』の正しい評価を基礎にしていなければならない。また、その言葉には「実感」がこもっていなければなりません。


 ネット社会ではなくても人様から褒め(認め)られる機会は少ないものです。そのため意外なところでの何気ない一言だけでも気分が良くなり、時にはサラリーマンとして跳ねたくなることもあるものです。
 卑近な例では、かかりつけの歯医者さんでも先生から「これまでと違い歯磨きがキチンとできていますね」と、初めて日頃の〝努力〟を認められた場合も同じと思えるのは単細胞だからなのでしょうか?


 では、今週は直前に迫った上半期末ゴール前目がけて落馬せず無事駆け抜けるよう業務にお励み下さい。ありがとうございました。



❒ 管理者教育講師『人材教育研究所』 (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に向かって挑戦しよう ‼」)