『話し方研修』 (203) 「話の効果を上げるため 意識的に 声なき声を」
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寺子屋ラッキー
今晩は。土曜出勤の方は今日もお疲れ様でした。今回採り上げるテーマは、前に「文章の書き方」として『間(ま)としてのムダ言葉の働き』として申し上げたことがあります。今回は「話し方」の面から考えます。
さて、家庭だけでなく多忙な職場でも時には諄々(じゅんじゅん)と諭す話し方が必要となる場合があります。また、人を「説得」する場合でも説得条件にとらわれるよりも、声に表現力があれば一段と効果を上げることが期待できます。
例えば、二人のセールスマンが同じ標準的な販売技法・話法を使って、同じ商品を同じ条件で提供したとします。顧客側が<買う・買わない>と、そこに二つの違った結果が生じてくる要因は何でしょう?
その一つは、一方は〝間(ま)〟を活かし、一方は平板な一本調子で違った方法で語るからということもあります。
スマホ・SNSで話を交わしているご時世、「話は間術なり」と言っても理解できない方もおいででしょう。「間」というと、戦前戦後のラジオ放送『宮本武蔵』の朗読で全国津々浦々に知れ渡った徳川夢声氏(故人)がいる。「間」の取り方の大変上手な方であった。そのため「話術の神様」あるいは「間術の名人」とも評された。
間のない話を「間抜け(マヌケ)」というのは言い過ぎだが、話の効果がないだけでなく時には〝間違い〟を惹き起こすこともあります。
間(ま)というのは息が切れたからチョット一服というような単なる〝息継ぎ〟ではありません。意識的な「沈黙」です。また、話の流れを積極的に躍動させる『声なき声』とも言えます。
話が上手かどうかの決め手は、<間>が生かされているか否かにもあります。ここで大別すると、
第一が相手に考えさせる間
第二が賛同を得る間
第三が期待を抱かせる間
の三つとなります。しかし、効果的な間の取り方は、簡単そうでも余程意識しないとできるものではありません。
話の中に間を置くのは、それによって話の意味をハッキリと相手に伝える。あるいは話の中身を強く印象付けるためです。イントネーションや間のない無表情な声で話す人は、仮面を被って話すのと同じと言えるかもしれません。
折角スマホをお持ちなのですからあなたの話の効果を上げるため、時には録画しセルフチェックし自己研鑽してみてはいかがでしょう。どうか良い週末を。ありがとうございました。
❒ 話し方研修講師『人材教育研究所』(「部下をパートナーとして 職場目標を達成しよう ‼」)
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