『ブログ 社員教育講師』

皆さんこんにちは!『寺子屋ラッキー』と申します。職場生活で多少なりともお役に立つと思える事柄を、人を中心に申し上げていきます。よろしければお付き合いください。

『管理者研修』 (379) 「世代を問わず 自己への『敬語』の扱いには デリケート」

                              【10分間 ミニ講義】
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寺子屋ラッキー


 こんばんは。休日の夕食前をいかがお過ごしですか? 明日は祭日のため多少長いお話をします。よろしければお付き合いください。
 はじめに、当ブログでは「です・ます体」と「である体」をチャンポンに使っています。文章に多少でも変化を与えるため意図的に使うことがあります。本来は間違いです(念のため)。


 さて、下半期に入ったこの時期、「中期集合研修」の開催を予定している会社も多いことでしょう。今年採用した社員を対象に入社後の半年間を振り替えらせ、受講者同士のグループ討議と結果発表への講評でこれまでの疑問点解明の場としていることもあります。


 世間では「子供を見れば親が分かる」あるいは「社員を見れば会社が分かる」と言われることがあります。「鉄は熱いうちに打て」の用語はパワハラのイメージが伴うため嫌う人もいるようです。しかし、<人格を否定>する言い方は論外としても社員を当該企業の『人材(財)』として鍛えるためには、場を捉えて大きな声で「注意・叱責」することも必要なことです(特に安全面では)。
 ただし、前提条件としてできれば日頃から部下との『人間関係』の構築が必要でしょう。それには部下ごとに『ラポール』を掛ける話し方に意を用いることも肝要なことだと考えます。


 ときに、国内外を問わず人間は基本的には「平等」です。しかし、実社会においては<年齢差・職階の差・親疎の差>などがあり、これらの存在を否定することはできません。これを「敬語」という〝脚立〟を使って高さ(差)を対等にして話します。


 グローバル化の時代、若い人の中には横文字に抵抗はないものの、母国語の「敬語」を不得手とする人はいることでしょう。敬語は中学生の時、国語の時間に国文法の中で教わったはずなのですが、おそらく忘れているのでしょう。現在の学習指導要領では小学校から一部敬語を指導しているようですが。


 次は、若い夫婦の電話でのやりとりです。
「あなた、アタシです。同窓会が遅くなってすみません。今から帰りますけど、坊やにご飯は?」
「アー、やっといたよ」
「ポチにエサは?」
「あげといたよ、心配するな! 気を付けて帰って来いよ。じゃーな」
 この会話、敬語の使い方でどこかおかしいと思いませんか?


 前にも申した「ビジネスマナー」と同様、お互いが敬語を心得ていなければ「知らぬが仏」で、当事者同士で問題になることはありません。
 しかし、ビジネス現場では敬称を含む『敬語』の使い方が適切でないと「さん・君(くん)事件」で紹介したように傷害事件を引き起こすこともあり、つまらんことだと済ます訳にもいきません。あるいは無関心の場合<バックグラウンド>が違うから知らなかったでは、時には職場の『人間関係』を破壊することがあるので注意が必要です。


 「なんだ、アイツのあの口のきき方は、不愉快な奴だ!」といった敬語の不足・過剰あるいは使い誤りにより、コミュニケーション上で誤解・曲解を生じることがあります。その一例として〝親しい〟と〝馴れ馴れしい〟があります。この違いは何でしょう?


 それは、「節度」があるかどうかということです。その一つの表れがコトバ使いです。
 つまり、<話し手>と<聞き手>の間での敬語の使われ方が、


  (1)自分がどのような「言語的待遇」を受けているか
  (2)「気配り」がどのようになされているか


 の『評価基準』になっているのです。


 一人称の「僕・あたし」は学生・友達用語で、ときには真面目というより幼い感じを受けることがあります。芸能人は別として正式には男女とも「私(わたし・わたくし)」です。「自分」はテレビで見る限り特殊な世界で用いられる言葉であり、普通のビジネスパーソンには不向きです。


 敬語については、テレビニュースでは編集部(?)が〝必ず補正〟している「食べれる」で代表される「ら抜き」言葉が団塊の世代以前から問題になっています。これは、芸能人がテレビで間違えて使っていたのが広まったという説があり今もって同じです。その他「二重敬語」もあり『敬語』は乱れており、正しく使うことは難しいものです。
 たとえば、次の通り第三者が入ってくると同じ人に対し「敬語」の使い分けをしなければならず、一層複雑になってくるため厄介です。


 課長が言ったことに対しては「ただ今課長がおっしゃたことは」という尊敬語が、お客さまの前では「ただ今課長が申し上げたことは」という謙譲語に変わってきます。
 また、職場での会議の席上、課長の発言について係長が部下に「今課長が申されたことは」と耳にすることがあるかもしれません。しかし、これは課長に「申す」という謙譲語を使ったことで、無意識の内に課長を低めていることになり、<間違い>です。


 情報収集に不自由しない情報洪水の時代です。仮に敬語が不得手であるならば、本を読むかネットで検索し、〝最低限〟知っておきたい敬語の知識を習得なさることをお勧めします。どっちでもいいことのように思えても、そうでないと「あいつは口のきき方も知らない無礼な奴だ ‼」と陰で笑われ評価を下げることにもなりかねません。


 それだけでなく敬語の使い方が適切でないと社内では「今の若者だから仕方がない」で済まされても、社外では電話応対を含めお客さまを怒らせ『カスハラ』の要因ともなります。
 某官庁組織のトップまで歴任した父親が子供に注意すべきことを躊躇していたため結果して息子を殺めた話はご記憶でしょう。


 「最も良い人間関係」は新婚当初の夫婦でしょう。そこを頂点に時間の経過と共に「良い人間関係」に下がりいつしか「普通の人間関係」になるケースは珍しくありません。さらに下がって悪くなると中には〝殺意〟を抱くことになり表面化しニュースとして報じられることもある。


 そのようなことから「注意・忠告」を含めた<叱り方>を五つの段階に分け申したことがあります。
 したがって、実際には難しいことであっても職場リーダーは部下後輩には気が付いたら本人のためにも注意する。それができるのが「良い人間関係」の職場であり、そのような職場風土を日頃から部下も巻き込み「広義のOJT」として<形成>したいものです。そのための方法はこれまで各書庫(社員・管理者・話し方)に別け申し上げてきた通りです。


 長い話(記事)は嫌われるためここまでとします。お付き合い願い、ありがとうございました。ご御機嫌よう。



❒ 管理者研修講師『人材教育研究所 』   (「部下をパートナーとして 職場目標を達成
 しよう ‼」)
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