『管理者研修』 (389) 「管理者のOJTは 直接指導から アドバイスへ」
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寺子屋ラッキー
こんばんは。前回に続けます。
人は関心を示して欲しいという欲求を持つ動物です。サラリーマンは干されないまでもほったらかし状態に置かれると意欲が低下するように思えます。
さて、人手不足の現在、採用方法によっては部下の能力は玉石混交ということもあるでしょう。そのため部下の<知識・技術(能)・態度>における管理者のOJTが期待されます。
いうまでもなく『能力開発』の必要性は、部下に割り当てた仕事が立派にできるようになってほしいという上司の要求(期待)水準と、部下本人の現有能力との差を無くすことです。
したがって、先ずはそれぞれの部下が現在どれだけの能力を持っているのか、業務処理状況を日頃から〝観察〟し『事実』を把握することが必要です。
しかし、それだけでなく前もってそれぞれの部下個々人と「話し合い」、何をどれだけやってほしいのかということを明確にすることが肝要なことでしょう。その場合の留意点は、あくまでも部下の<主体性>を尊重し、緊急かつ非常事態でなければ、性急かつ無理に押し付ける強制的態度は好ましいとは言えません。
つまり、一時にあれもこれもと部下に求めるのは〝欲張り〟というものです。ですから、先ずはそれぞれの部下が現在どれだけの能力を持っているかの〝棚卸し〟をしてよく知ることです。
できればチェックリスト形式の評価表を作り、それに評価の結果を落とし込んでいく。あるいは業務遂行上必要な主な項目を5~6に絞り、5段階評価の「レーダーチャート」を作れば、どこが強くどこが弱いのかが一目で分かります。
そうすることで要求(期待)水準と現有能力との差が明確になります。その上で、一人一人の部下への要求(期待)水準と現有能力との差をハッキリ分からせ、その差を少なくするように機会を捉え助言することです。部下は自分の努力目標がはっきりするため毎日の仕事に対しても張り合いができ、自分で目標を掲げて『自己啓発』に取り組むことが期待できます。
そうなれば管理者はやり方を教えるということでなく『アドバイス』をするという立場になります。このような指導をすれば部下たちは各自の能力開発の要求(期待)水準が分かり、それによって自主的な態度が涵養されることでしょう。さらには相乗効果として<自己啓発・相互啓発>の盛んな職場風土が形成といったプラスの現象が起きてきます。
したがって、部下指導は『目標』のないところに積極的行動は起きないということを念頭に部下の自信を喪失させないよう配意して、部下への「要求(期待)水準」を正しく理解させるようにしたいものです。管理者が多忙だからと、バブル崩壊後に見聞きした〝ほったらかしのバッサリ〟は、できれば避けたいものです。
では、休日をおくつろぎ下さい。お立ち寄り下さりありがとうございました。
❒ 管理者研修講師『人材教育研究所 』 (「部下をパートナーとして 職場目標を達成
しよう ‼」)
#マネジメント
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