『社員研修』 (273) 「ビジネスマン基本行動 報告のルール」
(2022年05月16日 投稿分)
『リンク修正 記事一部加筆補充』
ID:8559fx
寺子屋ラッキー
こんにちは。何事も一度で分かれば誰も苦労しません。また、基本を知ったうえで応用できなければ世の中を渡っていけないのも事実です。そこで「報告の仕方」について「寺子屋ラッキー」として基本に立ち返り申し上げてみたいと思います。派遣社員が正社員になるためにも必要なことです。
さて、若年層社員を対象とした勉強会では若手社員から「上司への報告はお化粧せずに、何事も包み隠さず明らかにすることを旨としています。しかしうちの課長は、報告しても禄に話を聞いてくれません。どうしたらいいのでしょう?」と、質問されることがあります。
そのような時には他責するより先ずは<自責>することです。「それはお困りですね。しかし、あなたの『報告の仕方』にも問題はありませんか? ここで日頃の職場事例参考にご一緒に振り返ってみましょう」と、答えます。
その上で部下として反省すべき点がないかどうかを「報告のルール」に沿って日常行動を「実習」を交えて振り返ってもらいます。すると報告の仕方での問題点が下記の通り大なり小なり出てくるものです。
1.報告の目的は、『事実』を知らせることです。
組織は報告によって連携を保っています。したがって、上司が部下に報告することも
あります。また、あなたが自発的におこなう上司への「情報提供」も広義の報告
に入ります。
通常上司は指示・命令した仕事の経過・結果を、部下からの報告を基に『意思決定』
をしたり、行動を起こしたりする場合の判断材料とします。その意味で、報告の終わっ
ていない仕事は「未完了」なのです。
ですから報告すべき時に報告を怠ると、相手に不信感や不安感を与え、場合によって
は<信頼関係>にヒビが入ります。その意味では『相談』も同じでいくらでもある
ことです。決して珍しいことではありません。
2.聞かれる前に時期を失わず、タイムリーな報告をする。
あなたは「例の件はどうなった?」と催促されたことはありませんか。これでは折角
の努力が半減します。上司は部下の報告を聞いて次の手を打ちます。そのため、「悪い
報告」ほど早くすることが大切なのです。
これは、部下には指示された仕事を最後までやり遂げる「遂行責任」があります。一
方仕事の結果はその出来・不出来にかかわらず、仕事を指示した上司に原則「結果責
任」が伴うからです。
3.報告の相手を間違えないようにする。(指示を出した人に)
動態的組織では、上司を飛び越えて指示される場合があります。特命事項以外は直属
上司にも結果報告をするようにしたいものです。理由はこうしたことが恒常化すると上
司不在の管理ともなります。『感情の動物』である上司の立場で考えれば、バイパ
スされて面白い訳がないことはご理解頂けるでしょう。
4.次を判断基準として、報告の順序をあらかじめ決めておきま
しょう。
(1) 時間的に急ぐものから
(2) 内容の重要なものから
(3) 上司が聞きたがっているものから
5.聞かれたことについては主観を交えず、事実だけをありのま
まに伝えましょう。
事実と意見は区別して、形容詞にも気をつける。推論もいけません。叱責を恐れて
「嘘」の報告は『正式文書』も含めていけません。また、ベテラン社員の中には責任感
強いがゆえに、自分で何とか処理しようと「隠す」人がいます。これは却って傷口が拡
がり手の打ちようが無くなることもあります。
コンプライアンス重視の時代、最悪の場合は外から改革を求められる致命的大問題に
になることもあります。当ブログで採り上げた2022年以前で実際に社会的大問題とな
り、メディアで大きく採り上げられた企業・団体(?)が複数あったことは、あなたも
ご記憶でしょう。
6.期限付きの仕事や重要な仕事は終わり次第、口頭または文書
で報告しましょう。
ただし、急ぎの用件は、取り敢えずは口頭で報告するのが良いでしょう。
7.期間か長くかかる仕事は、途中で「中間報告」を入れましょ
う。
上司の性格により「君に任せたんだ。そこまでの報告は要らんよ。ご苦労さん!」と
言われれば別です。が、変更はその都度、できるだけこまめに報告するのが良いでしょ
う。これにより上司は業務の進捗状況をチェックします。
8.そ の 他
あなたから見ると、上司は暇そうに見えるかもしれませんが、上司には上司としての
本来業務があり、結構忙しいものなのです。そのため、良い結果報告をしようと張り切
って行くと、「今忙しいから後にしてくれ」と言われる場合もあります。
上司は悪気があって言っている訳ではないのでガッカリせずに、様子を見て改めて報
告に行きましょう。
今回ブログ記事の反応をみて続編を考えます。ありがとうございました。
【参考】:(報告の働きを印象付ける日本の諺)☞ 『六日の菖蒲、十日の菊』
❒ 社員研修講師『人材教育研究所』 (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に向かって挑戦しよう ‼」)
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