こんにちは。間もなく昼休みですが、前回に続け更新します。
リンカンは朗読によって抑揚や声の区切り〝間〟のテクニックをマスターしたと伝えられている。手紙や「新聞」に目を通す時は、いつも<声>に出して読んでいたそうです。
やがてそうした努力の成果が表れ、リンカンは『説得の名人』といわれた。話をしているときに重大なところへくると必ず一瞬沈黙したという。この一瞬の沈黙は、大きな声で怒鳴るより何倍もの効果があったという。
聞き手に影響力を与える<声の表現力>には、第一にイントネーション(抑揚)、第二にプロミネンス(強調)、第三にインターバル(間)があります。
人前での話が原稿の棒読みあるいは一本調子になりがちな癖を矯正するには、リンカンの声の訓練方法を真似しない手はないでしょう。そのための例題を1年前の昨年10月下旬にお示ししたことがあります。
新聞は文字量から単行本2冊分に相当すると聞いたことがある。したがって、紙面毎の大見出しおよび小見出しに目を通すことは可能でも、丹念に読むとなると多忙なビジネスマンには無理がある。
反面、新聞コラム欄に絞って日々書き写すことはその気になれば可能である。しかし、他人が手を加えることができない練りに練られた名文は大学入試に出題されることもある。そうしたことから書き写したとしてもプロの書き方の習得は極めて難しいでしょう。
しかし、『声の表現方法』として<一人密かに、お金をかけずに>新聞を教材として日々〝意識〟して声に出して読むことは、スピーチにおける主題の述べ方、話材の生かし方、話の展開等の「生きた教材」として勉強になります。そのように考えると、新聞代は安いものだと思いません?
ただし、仕事と同じく〝やりっぱなしのそれっきり〟では何事も期待できません。NHKに出演していた綾小路きみまろさん(敬称)の話では、講演が終わると夕食後仮眠をとり夜中に起き出し、その日の講演音声記録をその都度チェックしスパイラルアップを図っているそうです。おそらく昔から「板場百回」と言われる噺家の世界でも同じでしょう。
同じく声の表現力向上訓練も不精せずにスマホをはじめICレコーダーを併用し、一日15分でも抑揚も含めて繰り返し実践すれば『継続は力なり』です。相乗効果が表れその成果を実感できることでしょう。
ただし、時間をかければいいというものではありません。自己満足で無駄な努力にならないよう、家族をはじめ気の置けない友人に音声記録の感想を訊くことも大切です。
そうしたことから、仮に自己啓発の一環として「話し方教室」へお金と時間をかけてせっせっと通っても、「実地練習」をその場限りで終わらせてはいたのでは意味がありません。
前にも申し上げた通り綺麗な発音発声で流暢に話すことは二の次として、肝心の業務遂行上求められる「話し能力」アップの効果確認は得にくいものです。
とにかく実践無くして効果なし。声の表現力訓練で成果を上げた<人間性>をベースとした説得の名人「リンカン」の努力を見習いたいものです。
以上、ここでのテーマを今回でキリを付けるため別けずに一括投稿しました。前回と合わせ長くなり失礼しました。(終)
アメリカ大統領選挙もあと2日。テレビ観衆が固唾を吞んで見守る中、逃げ切りか追い込みかの鞭がピシピシ入るゴール直前となりました。選挙は水物。神のみぞ知る結果は如何に?
広い日本のことです。サラリーマンの中には、ビジネス能力としての『先見力』を競う意味でアメリカ大統領の〝選挙結果〟を賭け事の対象にしている方がおいでかもしれません。
株式投資を資産形成の対象としている方は、選挙結果が材料となりお持ちの銘柄に良くも悪くも影響するでしょう。
それよりも選挙結果で日本経済がこの先どのような影響を受けるかが気になるところです。気が揉める世界のリーダーとなる最終結果はいつ判明するのでしょう?
では、明日の休日は時間を作り、NHK朝ドラ「エール」のモデルである古関裕而氏作曲のオリンピックマーチ・応援歌をはじめ普段馴染みのない大学校歌あるいは旧制高等学校寮歌をYOUTUBEで聞いて(見て)はいかがでしょう。SNSのご時世、時代背景は異なっても異性との出会いと同じく相性が合えば、明日への応援歌として英気が養えるかもしれません。
とにかく「雨ニモ負ケズ 風ニモ負ケズ 〝コロナ〟ニモ負ケヌヨウ」心身とも健康に留意して、今月も大いに頑張って下さい。ありがとうございました。
❒ 話し方教育講師『人材教育研究所』 (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に向かって挑戦しよう ‼」)