『ブログ 社員教育講師』

皆さんこんにちは!『寺子屋ラッキー』と申します。職場生活で多少なりともお役に立つと思える事柄を、人を中心に申し上げていきます。よろしければお付き合いください。

『社員教育』 (96) 「働き方改革が問われる時代 有意義な会社生活を送る 職業理念とは」 (その1)

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 こんにちは。終業時刻の早い会社ではあと2分程で退社時間帯に入るお忙しいところを失礼します。


 さて、「あなたにとっての職業理念は何ですか?」と勉強会の席上、私は参加者の皆さんにこういう問いかけをよくします。グローバル社会となり社内公用語を英語にした企業が話題になって10年を過ぎその後も企業全体では僅かながらも増えています。そのため、公共放送のニュース番組で視聴者分析もせずに横文字好きを公言して憚(はばか)らない方もおいでのせいか母国語である日本語への関心が薄らいでいるご時世のように見受けます。


 でも、どうなんでしょう? 二人に一人が最高学府を出ている高学歴社会でも、『職業理念』はともかくとして〝理念〟という言葉自体の意味をご存知ない人が思いのほかおいでです。日本語が軽視されているようで残念に思えることがあります。次の話は「三人の石工(いしく)」として、つとに知られた例え話です。


 昔々あるところで3人の男たちが夏の炎天の最中、体中から玉の様な汗を流しながら石を割る仕事をしていました。そこへ通りかかった一人の旅人は、その男たちに「あなた方はこんな炎天の中を何のために働いているのですか?」と尋ねました。 


 すると一人の男が「わたしはこんな骨の折れる仕事は嫌で嫌でしょうがないんです。しかし他にこれといった仕事もなく、能力もないものですから、生きるため食うために仕方なく働いているのです」と答えた。 


 次の男は「私はこの仕事は金になるからやってるのです。一個割れば幾らという歩合給制度なのです。それ以外には何の目的もありませんよ」と答えた。 


 3人目の男は何と答えたでしょう。彼は「私はこの仕事をすることによって生活を維持す
ることができます。しかし、ただそれだけの理由で働いているのではありません。
 私が割っているこの石は、ここに町中に澄み切った鐘の音を響き渡せる鐘楼のある素晴らしい教会を築く土台に使われるのです。人の役に立つ仕事をしているのです。私はそのことに喜びを感じて働いています」と答えたそうです。


 自分の職業に対する考え方は十人十色、各人各様です。しかしそこには原則的に共通した正しいものの考え方があると思います。
 人間は金銭的、物質的な報酬はもちろん必要でありそれを求めています。世の中に金銭的報酬を度外視して仕事をする人は滅多にいるものではありません。愛と犠牲と奉仕の精神だけで一生働いている人はほとんどいないでしょう。
 しかしこれまで申し上げた通り、働く目的が単に食うため生きるために必要な金銭的報酬だけではないということも事実です。(続く)


 では、今週の土日の天気はあいにくの荒れ模様のようです。出勤などで外出される方は気を付けてお出かけ下さい。今回もご覧頂きありがとうございました。


『追記』 ブログ開設以来13年これまで繰り返し申し上げていますが、当ブログでは<政
    治・宗教・思想>については対象外としています。また、費用のかかる方法もお
              勧めしません。誤解頂きませんように念のため申し添えます。【4月17日(土)17
              時46分記載】



❒ 社員教育講師『人材教育研究所』(「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に向かって挑戦しよう ‼」)


『社員教育』 (78) 「失敗しても却って信用される 報告の仕方」

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 おはようございます。サブタイトルについてこれまでを振り返り、以下箇条書きします。


1.先ずは報告し、上司の判断を仰ぎましょう。
  誰の失敗も外部からみれば会社の失敗ということになります。また、上司からみれば 
 部下の失敗は、結果的には上司の責任でもあります。「叱られては?」と消極的姿勢にな
 り、かつ評価が下がることを恐れていては、あなたの信用を落とすだけです。
  『便りがないのは良い便り』はあくまでプライベート面で許されたとしても、「悪い報
 告」ほど早くがビジネス現場の『原則』です。


  従って、「事実」を歪曲せず正確に報告しましょう。大事なことなので繰り返します
 が、隠したり嘘をついたりしてはいけません。
  コンプライアンスが重視される時代、過去を見るとそのため却って問題が大きくなり収
 拾がつかなくなることがあるからです。


2.人間ですから、失敗は当然誰にもあることです。
  失敗は組織と同じく、活動しなければ発生しません。失敗は「成長への授業料」とも言
 われます。同じ失敗を二度・三度と繰り返さないように気を付けましょう。
  ここで強調したいことはケアレスミスは別として、必ず現状を分析しそれは何故生じた
 かの原因を追求し、手を打つことが殊のほか肝要なことです。


3.自信を失わないようにしましょう。
  一度の失敗で自信を失ってはいけません。仕事への取組み姿勢が消極的にならないよう
 ず、失敗は、「成長への踏み台」だと前向きに考え、周囲に迷惑をかけたことを、他の面
 で取り戻すよう努力しましょう。


4.言い逃れのため責任を他人に転嫁しないようにしましょう。
  失敗をして他人のせいにするのは卑怯であり、職業人としては失格です。「仲間が協力
 してくれなかったので・・・」と他人を責める前に、どうして協力してもらえなかったか
 について、自問自答して見る態度が組織人としては大切な姿勢です。


 暦上では冬至が過ぎ一歩ずつ春に向かい始めたとは言え、この先寒さ本番が待ち構えています。家庭でも仕事と同じく早め早めに手を打ちましょう。ありがとうございました。



❒ 社員教育講師『人材教育研究所』 (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に向かって挑戦しよう ‼ 」)


『管理者教育』 (121) 「部下と面談し 能力開発面での希望・欲求を把握しよう」

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 おはようございます。


 さて、真に能力開発の効果を望むなら、先ず「目標」をしっかりと掲げることについては前にも申し上げました。大切なことは、その目標を忘れないよう視覚化(ここがミソ)し具体化することです。
 その場合の目標の高さは、背伸びすれば手が届くあるいは飛び上がればタッチできるというように自分の現状よりやや高めに設定することです。あまりかけ離れた高さにすると、逆にやる気を無くすだけでなく自信喪失に陥ることもあるでしょう。


 反面、あまり低すぎるのも問題です。あくまでも現実を踏まえたものにすることです。
 また目標は、できるだけ〝具現化〟することです。再度申し上げますが、そのためには、「何を」、「いつまでに」、「どのようにして(どのレベルまで)」などの具体的な問いかけをしてみることです。


 目標がはっきりしていると、考え方が積極的になります。目標に対する、達成エネルギーの集中度合いだけでなく、問題への注意力も高まり、意思決定も早く正しいものになります。
 時間やエネルギー、金銭なども節約できるなど、目標を立てることのメリットは非常に多いものです。是非あなたも目標化を図ってほしいものです。


 雇用形態が複雑化している現在、職場マネジメントの〝人の側面〟に配意すべき事項が職場リーダーには求められるため、ご苦労の多いことと拝察します。


 でも、どうなんでしょう? 仮にあなたが管理監督者であるならば、部下の指導・育成を狙いとした場合の〝仕事の与え方〟も同様です。意図的、計画的におこなうべきであり、行き当たりバッタリではいけないように思えます。しかし実際には、無計画な上司が結構おいでのようです。部下指導にも「目標の3原則」を適用したいものです。 


 管理者が忙しいのは分かりますが、半年に1回30分だけでも都合をつけて、部下が自己の<能力開発>をどのように考えているかの<希望・欲求>について、一対一でじっくり話し合うことをお勧めします。また部下も、管理者であるあなたに、聞いていただくのを待っていると思えます。
 これが簡単そうで実施するとなると難しいものです。ポストの数が限られている現在、部下の数が「統制の限界」を超えていても、年度初めに計画化しておけば、そのための時間捻出ができないとは思えません。


 テレワークが導入される前から上司より可処分所得の多い若い人は、たとえ上司が部下を思って身銭を切るにしても、時間外での拘束を好みません。何らかの理由をつけて断るきらいがあります。
 従って、〝ノミュニケーション〟ではなく、「忠告の仕方」でお話したように就業時間中に職場(別室・会議室)あるいは喫茶店で当該部下と一対一で対話できる場を設定してはいかがでしょう。あくまでも聞き手(部下)中心の話し合いであることをお忘れになりませんように。


 なお、ここで申し上げたことは、部下の「モティベーション」を上げ、部下への「説得力」を高めるためにも必要なことだと考えます。


 では、また次回です。ありがとうございました。



❒ 管理者研修講師『人材教育研究所』 (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に向かって挑戦しよう ‼」)


『話し方教育』 (74) 「話し方での弱点克服には パレートの法則を活用しよう」

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 こんにちは。コロナ禍を忘れさせるのどかな陽気になってきました。


 さて、職場の問題解決に当たっては、就業規則での勤務時間内にあれもこれもというわけにはいきません。それではいかにもせっかちであり、欲張りです。『パレートの法則』に従うのが良いでしょう。
 これは、イタリヤのビルフレッド・パレートの理論にもとづく技法です。「パレート分析」といえばご存知かもしれません。ここは「寺子屋」ですから、はじめて聞くという方のためにごく簡単にご紹介します。詳細は書籍でお調べ下さい。


 「大部分の富は、全人口のごく一部の人たちによって占められる」というもので、いろいろなものの分析や改善(不良品対策など)にも使われています。「80対20の法則」とも呼ばれており、「ABC分析」もここからきているようです。
 たとえば、商品を種類別・グループ別に売上高の多い順に並べてみると、主な商品2割の売上げが、総売上高の80%を占めることが多いものです。そのため、御社上位2割の得意先に的を絞ったサービスを行うほうが効率的ともいえるでしょう。データで検証してみて下さい。


 また、この考え方は仕事を進める場合にも適用できます。その日になすべき仕事をやりやすい仕事から処理するのではなく、日々恒常的業務を処理後<緊急性・重要性>から優先順位を付け、上から2割を処理すれば、〝心理的〟にはその日になすべきことの8割は終わったとも考えられます。この考え方は受験当日の答案作成のコツとは反対になります。


 今回申し上げたいことは、以上をヒントに職場での話し方上達に適用できないかということです。不得手部分の上位2割克服すれば全体の8割が改善されます。 
 関心のある方は,、話し方に関するビジネス書あるいは専門書などを参考にして、各自で勉強なさってください。職場における「話し方」については、当ブログでお伝えできる範囲でこれからも適宜採り上げていきます。


 在宅ワークの現在、仮にあなたが管理・監督者であるならば、業務だけでなくこのようなことも機会を捉え部下に指導して上げて下さい。これもOJTにおける「日常の接触指導」の一つです。
 では、ベースアップの回答を若干なりとも期待して、昼休みだけでものんびりと過ごし、午後からの業務に邁進して下さい。ありがとうございました。



❒ 話し方教育講師『人材教育研究所』 (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に向かって挑戦しよう ‼」)


『社員教育』 (91) 「相手の立場にたって払拭したい 五つの抵抗感とその対応」 (その2)

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 おはようございます。前回に続けます。


 第三は、干渉されるために嫌われることへの配慮です。
 いくらうるさがられても、話し合わなければ処置なしです。話はいつまで経っても前進しません。門前払いされないためには、相手の興味を惹くような対話の仕方を工夫することです。
 興味の最大の要素は「利益」です。相手のメリットになることを持ち出すことです。いくら忙しい相手でも、得になることであれば誰でも普通は聞く気になるものです。


 第四は、理解出来ないための抵抗感の払拭です。
 話し手の意見の価値を理解させる工夫をすることです。誤解や曲解の原因は何かを早く掴む。話し方が不完全で情報量の提供が足りないのかもしれません。「幽霊の正体見たり枯れ尾花」。正体が植物に過ぎないことが分かってしまえば、相手は緊張した抵抗感から開放されるものです。


 最後は、欲求の不足からくるものへの対処です。
 聞きたくない、相手になりたくないために抵抗していることも考えられます。誰でも重要でないことには、耳を貸しません。相手にとってこちらの依頼や交渉に応ずることがどんなに重要であるかを理解させる。そうすれば欲求はおのずと起こってくるものです。


 以上のように相手は心の中で様々な抵抗の姿勢を取るが、管理者はこれらを排除しなく
てはなりません。ときには何回も粘り強く。ありがとうございました。



❒ 社員教育講師『人材教育研究所』 (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に向かって挑戦しよう ‼」)