『社員研修』 (196) 「会議では 建設的意見を 大いに交わそう」
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寺子屋ラッキー
こんにちは。昼休みに入りましたが失礼します。
前に人前で避けるべき三つの話題の一つとして「人の悪口」、特に「上司の悪口」を挙げました。ですが勤務形態はともかく、いつの時代でもサラリーマン社会では、〝酒の肴〟になっていることが多いものです。
たとえば「アイデア・キラー・フレーズ」が口癖の上司への不平不満などは、その場限りの〝カタルシス(浄化作用)〟で終わるのであれば、同僚間ならそれも許容範囲でしょう。
コロナ禍が生ずる前のいつかの日、居酒屋へ入ったときのことです。隣のボックスにいた二人連れの話が聞くとはなしに耳に入ってきた。どこかの会社の上司とその部下のようでした。
「私はネ、午後の課内会議の席上では部長の立場もあるだろうからと、あれ以上言うことは差し控えたんだけどさ、松木は何か感じなかったかい? 今日の部長はいつもと違って歯切れが悪かったように思えてネ。何か俺達に言えない事情でもあったのかもしれないって気がしてね。
でも、どうなんだろう。私が部長ならあの場でアーした発言をすると、せっかくここまでやってきたみんなも戸惑うし、言わない方が良かったようにも思えるんだがね。『親の心子知らず』と昔から言われるからナ、明日にでも部長には真意を確かめてみたいと思っているんだ。
そこでだよ。今回の件では実質的取り纏め役としてご苦労願った君の忌憚(きたん)の無い意見を聞かせてほしいと思ってね。時間外まで職場の延長で君が迷惑なのを十分わかっていてこうして付き合ってもらったってわけよ。このままビールでいくかい、それとも酒に切り替えるかね?」
部下の意見を採り上げるかどうかは上司が判断することです。が、建設的・前進的意見なら部下は敬語の使い方に気を付けるのは当然として、どしどし交わすべきです。部下は所属組織のため大いに<意見具申>すべきでしょう。
なんとなく聞こえてくる話しの内容からすると、単なる上司批判とか愚痴話ではないようでした。よく言えば年配の男性は、既に部長の立場になって話しているように思えたものです。
言い合いと話し合いは違います。<言い合い>は破壊的行為であり<話し合い>は建設的行為です。上司・部下双方が言うだけでなく、お互いに聞く(聴く)ことのできる職場が、「良い人間関係」の条件の一つだと考えます。
上司とおぼしき男性は、おそらく職場では部長の良き女房役として、『上司補佐』の役割も果たしていることでしょう。その人が次の人事異動で仮に水平異動でも職種転換したとしても、管理者として立派にやっていけることだろうと、内心エールを送ったものでした。
今年の春闘がスタートしましたが、賃金上昇の中小企業への波及を期待したいですね。ありがとうございました。
❒ 社員研修講師『人材教育研究所』 (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に
向かって挑戦しよう ‼」)
#マネジメント
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