『ブログ 社員教育講師』

皆さんこんにちは!『寺子屋ラッキー』と申します。職場生活で多少なりともお役に立つと思える事柄を、人を中心に申し上げていきます。よろしければお付き合いください。

『管理者研修』 (241) 「人を動かす秘訣は 人の本性の理解から」

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寺子屋ラッキー

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 こんにちは。戦後間もなく当時の通産省の肝煎りでアメリカから入ってきた教育訓練方法に、「MTP」と「TWI」がある。仮に、あなたが人気国家試験「社会保険労務士」を受験するとしたら、一般常識(二次試験)の記述対策として内容はともかく「シルバー人材センター」と同じく丸暗記しなければならない用語です。 


 「MTP」(Management Training Program)研修は管理者向け、「TWI」(Training Within Industry)訓練は監督者向けとなっており、現在でも導入している企業はあります。
 いずれも国から移管された民間の指導機関がある。「TWI」は、あなたがお住まいの県の外郭団体「職業能力開発協会」へ問い合わせても教えてもらえるでしょう。
 関心のある方は、ビジネス専門書あるいはネットで検索し導入経緯などの詳細を勉強するのもよいでしょう。


 「TWI」は、米国軍需工場の男女従業員の指導に当たる生産現場監督者向けとなっており、<仕事の教え方><改善の仕方><人の扱い方><安全作業のやりかた>の四部から構成されている。


 「TWI」における<人の扱い方>は、人間関係を良くして部下に協力してもらうための技能のことである。何と言っても『行動科学』発祥の地、言語が違えば宗教も異なる多民族国家アメリカである。いろいろ研究した結果編み出された技能である。


 国民性は違っても、日本の事務・技術系職場の「監督者」であっても参考になることは多々あるはずです。この技能を参考に部下と接していれば職場の業務は円滑に流れ、職場の問題も未然に防げ、仮に問題が発生しても上手に処理するための参考とすることができるでしょう。


 でもどうなのでしょう? 経営資源としての<人>は〝自尊心の塊〟でありエゴイストかもしれないが、血の流れた『人間』である。女工哀史の時代とは違い「道具」でもなければ「設備」でもない。このことは多民族・多言語国家のアメリカ人も同様である。


 それでいてTWIでの<人の扱い方>とはどういうことでしょう? 人は犬猫ではありません。おそらく語彙の翻訳が適切でないと思える。内容は良いはずだが、人を物扱いするイメージがして感心しません。
 それよりも日本には「マーケットイン」の視点からの名言があり、熟読玩味する価値があると考えます。よろしければ『管理者研修(156)』(2021年12月07日投稿)をご覧ください。


 国家公務員に夏のボーナスが支給されました。平均支給額は去年より5万円あまり増額となったそうです。御社の場合も週明けは賞与の資金繰りあるいは査定作業の集計と関係部署は多忙を極めることでしょう。
 では、良い週末をお過ごし下さい。ありがとうございました。



❒ 管理者研修講師『人材教育研究所』 (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に
向かって挑戦しよう ‼」)


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『管理者研修』 (240) 「部下への ラポール(心のベルト)を掛ける 実践的話し方(聞き方)」 (その2)

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寺子屋ラッキー

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 今晩は。月末の業務処理で残業なさっている方も多いことでしょう。早いもので今年も半年が終わります。物価と株価は上昇していますが、賃金の引き上げも期待したいですね。早速前回に続けます。


 第三は答えざるを得ないような質問をすること。
 人間は、利害関係に敏感な動物です。その質問に答えないと自分にとって不利な事柄や立場を認める破目に陥ることもあるもの。そのような場合は、誰でも黙ってはいられません。
 濡れ衣を着せられたら堪(たま)らない。黙っていれば〝損〟をする。そのようなときには、普段無口な人でも口を開くことでしょう。


 そうした場合、相手に喜んで答えさせる質問とは、まずは相手がどんな悩みをもっているかを知り、その〝的(まと)〟を見極め質問の〝矢〟を投げてやることです。その質問が的確であれば、「不平・不満」を聴き出し、職場の『問題解決』に役立つこともあります。


 「イヤー忙しいところ呼び出して済まないネ。実は松木のこういう噂をチョッと耳にしてナ、将来のある君のことを考えると確かめたくなってね。もし事実なら差し支えない範囲で事情を話してもらえないか?」と問われれば答えない訳にはいきません。


 「なるほど、そういうことだったのか。聞いてみないと分からんな。そりゃ悔しかっただろう。もっと早く言ってくれれば少しは力になれたのに、水臭いぞ。だけどナ、それはお前だけのことじゃないぜ。お互い家族のためにも頑張ろうぜ!」と、一般社員同士なら慰め合うこともあります。


 たとえば、よく昇給・昇格・昇進の時期ともなると、居酒屋の片隅で同僚に愚痴っているサラリーマンをコロナ禍前には見かけたことがある。これで悩みが軽減するなら酒代も安いものといえるでしょう。


 繰り返しになりますが、質問する際に気をつけるべきは、相手を不愉快にさせるような「詰問調」になってはいけないということです。さらに言えば、相手がよく知っていない事柄とか相手が隠したがっている質問もタブーです。
 日頃から部下に関心を持ち注意し観察していれば、相手の音声(音調・語調・調子)および態度(表情・姿勢・動作)からある程度はつかめるものです。このことは常日頃子供と接している母親が子供の嘘を見抜くのと同じです。


 『実践なき知識はゼロ』です。カール・ロジャースの「積極的傾聴法」など書籍・ネットなどでの情報は入手し易い時代です。オンライン時代の職場マネジメントを行う上で<聞く・聴く>および<訊く>並びに<利く>に関心のある方は各自で研究し、人まねでなく個性を生かし創意工夫なさってみてください。


 では、また来月です。今月も遊びにおいで頂き誠にありがとうございました。



❒ 管理者研修講師『人材教育研究所』 (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に
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『管理者研修』 (239) 「部下への ラポール(心のベルト)を掛ける 実践的話し方(聞き方)」 (その1)

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寺子屋ラッキー

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 こんばんは。人は苦労話や自慢話にみられるように聞くよりも話すことを好む動物です。
また、認められたい動物でもあります。誰でも自慢したいものを無意識のうちにも持っています。<趣味・特技・健康・家族・地位・持ち物・体験・出身地>など何でも良いのです。どんな〝謙譲の美徳〟の持ち主でも、これらについて聞かれて黙っている人はおそらくいないと思えます。


 一方、人は愚痴をこぼしたがる動物でもあります。いくら虚勢を張ってはいても人間は弱いものです。誰かに同情してもらいたい〝不平・不満〟があれば、そのはけ口が欲しくなる。とは言っても人様々、職場には生まれつきの性格だけでなく家庭環境をはじめ多くの要因があり、無口な部下や後輩も結構いるものです。その場合はどうしたらよいのでしょう? 


 それには、イソップ寓話『北風と太陽』に出て来る北風のように力ずくでの一方的言い方は感心しません。それよりも太陽のようなじっくりとした〝聞き手〟に重点を置いた話し方に効果があるものです。上司から質問を投げかけ、上手な<相槌・うなずき>で話しを引き出すことです。「寺子屋」として『実践的話し方』の見地から以下3点に絞り申し上げます。


 その第一は、答えやすいような簡単な質問をすること。
 「黙っていないで何とか言ったらどうなんだ!」などと詰問調になってはいけません。無口な人でも気軽に答えやすいような問いかけをすることです。そのためには、順序良く簡単な質問をする。一度に数多くの質問を投げかけないこと。パチンコ玉ではありません。問いかけの連打では相手を混乱させるばかりです。
 したがって、一つの質問で一つの答えを得たら次の質問に移るというようにして、相手に答える<間(ま)>を与えることです。


 簡単な質問とは、具体的に短い言葉で問いかけ、それに対して簡単に答えられるような質問をいいます。たとえば、<なぜ・何を・どこで・いつ・誰と・どれだけ・どのように>などです。
 こうした簡単な質問には誰でも答えやすいものです。簡単な問い言葉を使いこなすことで、部下・同僚・後輩の本心を解したり色々な問題点を発見したりすることができるものです。


 第二は、喜んで答えられるような質問をすること。
 これこそ聞き手に回る一番楽な方法です。人間は、どのようなことを問われたら話したがるか、それを考えての質問を投げかけることです。


 では、長くなるため今回はここまでとします。ありがとうございました。



❒ 管理者研修講師『人材教育研究所』 (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に
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『管理者研修』 (238) 「管理者に バイタリティーが 求められる理由(わけ)」

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寺子屋ラッキー

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 こんにちは。既に申し上げた通り業務遂行能力には、知識・技術(技能)だけでなく、態度・意欲も含まれます。態度面で管理者にとってぜひとも必要なものの一つに<バイタリティー>があります。
 では、バイタリティーとは何でしょう?


 それは旺盛な<生命力・活力・持続力・生活力>などのことです。こうした力をもっている管理者は、どんな苦境に立たされてもそれを跳ね返す力、不撓不屈の精神に満ち溢れています。換言すれば『やる気』とも言えます。


 常に物事を『プラス思考』で捉え、〝何とかなるさ〟とあらゆる困難をも物ともせず、たえず前進していくことができるのです。コンピュータ付きかどうかは別としてあたかも<ブルドーザー>のような感じを受けることさえあります。こうした性格形成は、管理者自身の家庭環境および教育環境による生育歴だけでなく、サラリーマンになってからの『成功体験』を通しても知らず知らずのうちに身に付いていきます。こうした力は、潜在意識(右半球脳)面で考えれば、本来誰でもが持っているものなのです。


 しかし、人は誰しも精神的に強いようでいても、追い詰められると脆(もろ)い面を露呈することがあるものです。管理者の中には無気力な態度で毎日を送り、それが自分の宿命でもあるかのような〝錯覚〟に陥っているのではないかと思える人がいます。おそらく役職を拝命した当時は意気軒昂だったのでしょうが、人に言えない大きな挫折感を味わい、いつしか消極的姿勢になってしまったのかもしれません。
 ただ、こうした上司の態度を部下達が 「反面教師」として捉えてくれればいいのですが、どちらかというと無意識のうちにマイナスの影響を受けるようになることが懸念されます。


 昔から、『子は親の背を見て育つ』と言います。また、『兵は将の顔を見て動く』とも言われます。部下も上司の内面的・外面的双方の『態度』により自然に感化され、影響されるものです。管理者にバイタリティーが求められるのはこういうところにも理由があるわけです。


 部下の求めるリーダーは、おそらく「ひ弱な山羊」ではなく、「逞しいライオン」を求めていることでしょう。そうでなければ、大切な『家族』を抱えた部下は、安心して上司に付いてはいけないように思えます。<逆境時>こそ管理者の真価が問われるときでもあります。活気溢れる職場づくりをするためにも、職場リーダーは<バイタリティー>をもって、職場管理に当たってほしいものです。


 上司は<部下の鏡>です。したがって、リーダーは「明るく元気に颯爽」として行動することを習慣化できることが理想です。そのため先ずは〝先手〟の気持ち良い朝の「挨拶」から始めましょう。その理由および仕方は説明済みですので割愛します。
  
 夏本番に向け暑さが増していくこの時期ご自身を鼓舞するには、女性リーダー向きとは思えませんが旧制第一高等学校寮歌『嗚呼玉杯に花受けて』あるいは旧制第三高等学校寮歌 『逍遥の歌 紅萌ゆる岡の花』をYouTubeで聞いてみることをお勧めします。(ボニージャックスで聞いても古い感じですかね?)


 とにかく職場リーダーは心身共に健康で、職場の《核》としてマネジメント活動での成功をお祈りします。では、また。ごきげんよう! ありがとうございました。



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『社員研修』 (157) 「上司の代理代行が出来るよう 常日頃から自己研鑽に努めよう」

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寺子屋ラッキー

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 今晩は。今日も一日お疲れ様でした。今回は投稿済み『管理者研修(236)』に続けます。


 さて、誰がいつから言い出したのかは知りませんが、『名選手必ずしも名監督ならず』という言葉があります。言い得て妙であり、サラリーマンも例外ではないでしょう。
 働き方改革が問われている現在、職場で日夜奮闘している上司を見ている一般社員の中には、「俺(アタシ)は昇進してまで苦労したいとは思わないナ。それよりも今の慣れた仕事が性に合っているから、このまま続けられりゃそれでいいや」という方もいることでしょう。


 しかし、経営資源としての人を採用し人件費を投じてきた会社には全社的視点での都合があり、個人的事情を会社がどの程度斟酌するかは別として、このご時世本人の希望が必ずしも叶えられるとは限りません。


 当ブログの「職場第一線リーダー」は、だいたい課長相当職(特別管理職)を念頭にこれまでお話してきました。あなたは、今は未だ部下のいない中堅社員の立場であれば、おそらく専門性を発揮して担当業務に精励なさっていることでしょう。
 とにかく職場では、現在チームリーダーではなくても後輩のリーダーではあります。あるいは結婚していれば、家庭のリーダーであることには間違いありません。 


 経済紙あるいは業界紙の人事異動欄を見ていても、企業ではこの混迷の時代を乗り切るために様々なプロジェクトチームが組まれていることが類推できます。あるいはタスクフォースの名称で編成している会社もあることでしょう。御社の人事規程がどのようになっているかを知りませんので、プロジェクトチームのリーダー起用に人事発令が伴うかどうかは、部外者には分かりません。
 ただ、小集団活動のリーダーを除き、そのような臨時組織のチームリーダーにあなたがいつ任命されないとも限らないということです。


 仮に、ベテラン上司が仕事の疲労で長期入院したとすると、職種によっては空きポストのままにできず、後任を他部門から適任者を求めるとは限りません。年功序列型雇用形態が廃止されているかどうかとは別に、たとえ年次的には若くても当該職務に精通したあなたを会社が期待し、急遽抜擢する可能性は十分考えられます。


 そのようなことから、実力があれば、いつ「白羽の矢(いい意味での)」が立つか分かりません。その時になって戸惑わないよう自己の担当業務だけではなく、前に『上司補佐五つのリクワイヤメント』に記載したとおり、普段から上司の「代理・代行」ができるようにも努めたいものです。その姿勢が,これからの<生き残るサラリーマン>の〝あるべき姿〟とも言えましょう。


 仕事が人を育てます。換言すれば、仕事を通して人は育ちます。仕事が社員の「潜在能力」を引き出し人的資源に資することは、OJTに当たるあなたの上司も例外ではないでしょう。
 そのようなことから、若手社員も上司先輩のバックアップができるよう、やはり自己の担当業務だけに拘らず、仕事の幅を広げておくことをお奨めします。
 そのためには、「自己啓発」をするだけでなく、同僚同士〝切磋琢磨〟することも考えたいものです。


 人材は会社の財産であり企業の宝です。このような『職場風土』が形成されれば組織としてのメリットが発揮され総合力はアップし、この混沌とした時代を乗り切ることができるものと考えます。


 なお、職場が人材育成面では「不平等の平等」が許される厳しい世界であることを承知で申し上げています。ビジネス現場での『自己啓発』については、サブタイトルを替えこの先ご一緒に考えて参りたいと思います。


 では、良い週末をお過ごし下さい。ありがとうございました。



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