『話し方研修』 (289) 「長い話が嫌われるのは いずこの国も同じこと」
(2021年03月10日 投稿分)
【リンク修正 加筆再投稿】
ID:8559fx
寺子屋ラッキー
こんにちは。シルバーウイーク前半は予定通りにお過ごしですか?
例年10月から11月にかけては結婚式シーズンの到来です。披露式(宴)もコロナ禍以前よりは規模が縮小されても新郎新婦が創意工夫し、あっと驚く形式で行われることもあるでしょう。
外資系企業の進出で林立するのがホテル業界です。デパートの外商部門と同じくホテルの宿泊部門より売り上げに貢献する「料飲部門」も手をこまねいてはいられないでしょう。
少子化の現在、結婚式は親御さんがスポンサーになり費用援助するることもあるでしょう。
結婚式が済み宴会場でホテル黒服さんの先導で行わる披露式に続くのが「披露宴」です。披露宴に欠かせないのが和製英語である「テーブルスピーチ」です。当日の主役である新郎新婦に祝辞が贈られます。数多くの来賓者から頂きたいことでしょう。ただし、時間調整で当日になってから依頼するのは<マナー違反>です。
一方宴席の隅で目立たずにこれを黙って聞いているのが主役双方の親御さんです。主役二人と同じくお説教よりもエピソードを期待しているはずです。
披露宴の予定時間が2時間半としてスピーカー一人で30分近く話されることは実際にあることであり、スピーチ予定者何人かをお断りすることになる。同席した来賓者も長い話に突き合わされウンザリする。
特にお料理を前にしての仲人・両家主賓・乾杯が済むまでの披露式では。口の悪い人はこれを「口害」と言う。気を付けたいことです。以上を叩き台としてテーマ記事に入ります。
人は(聞き手)は親しみやすく飽きやすい、心の移ろい易い生き物です。この点については生徒だった頃の校長先生の訓示を想い出しても概ねご賛同いただけると思います。
無論のこと生計の生業としての会社は別であることは改めて申し上げることではありません。たかがブログでも社員教育記事です。同一視することは「不謹慎」であり冗談でも許せません。
でもどうなのでしょう?
それでも長い話が飽きられ嫌われるのは、生成AIがどのように判断するかは分かりません。が、現場も見ずに具体事例を挙げることは差し控えますが、どうも欧米人も含め万国共通と言っても過言ではないようです。
たとえば、『トムソーヤの冒険』で有名なユーモア作家のマーク・トウェインは、彼の物語の中で次のように皮肉に語っている。
「ある日曜日の朝、説教者(神父さん?)が改宗に向けての伝道事業の寄付金募集のスピーチを始めた。聴衆は熱烈な訴えに感動した。私は25ドルの献金を決意した。説教者の話は続いた。それから15分のち、私は献金を10ドルに削った。
尚も話は延々と続く。さらに5ドル節約して献金することにした。話はまだ続いた。次に1ドルしか献金しないことに決めた。それから30分後に話は終わった。
献金箱が回されてきたとき、最初に決意した25ドルを寄付する代わりに、私はその箱の中から1ドル頂戴してやった」
簡潔さは話の生命とも言えます。ダラダラとした「牛のヨダレ型」の長話は、ビジネス現場でのスピーチとしては不向きでしょう。職場での報告・説明だけでなく折衝・交渉事も、どんなに複雑な場合でもできるだけ話の要点を絞り、簡潔に分かりやすく話すことを考えたいものです。
これは相手の頭が鈍いとか悪いとかのことではありません。「秒進分歩」のSNSのご時世です。とにかく相手は忙しいのです。なぜ長話になるのでしょうか?(続く)
明日は中秋の名月です。厳しい残暑も来週のお彼岸を過ぎれば秋の気配が漂うようになると思えます。では、休日をおくつろぎ下さい。お読みいただきありがとうございました。
❒ 話し方研修講師『人材教育研究所』 (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に
向かって挑戦しよう ‼」)
#マネジメント
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・