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『管理者研修』 (398) 「適材が 適所5年で 腐りかけ」

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寺子屋ラッキー



 こんにちは。あなたの会社では「環境整備の日」があるでしょうか?
 一部上場企業での話です。ある部では毎週金曜日を環境整備の日と部内会議で取り決めた。部に所属していた室長は週末の金曜日の16時になって室員15人ほどに声をかけた。


「みんなチョッと仕事の手を休めて聞いてくれ。朝礼で既に話したようにこれから身の回りを片付けてほしい。室内も簡単に掃除しよう。掃除機を持ってきたので協力してくれ。じゃー始めよう」


 室長は上着を脱ぐとワイシャツの両袖をまくりあげズボンの両裾もたくし上げ、自席の机の周りから掃除機をかけ始めた。室員も立ち上がりパソコンだけを残し黙々と机の上に積んであった書類および事務用品を片付け雑巾でお互いの机の上を拭きはじめた。室長が背後に回って来ると椅子を引いて机の下を空けるなど掃除機がかけやすいように協力した。部屋の出入り口まで室長が掃除機をかけ終わるとその日は終わった。


 次の金曜日も時間になるとやはり室長が〝先頭〟に立って室内の清掃が始まった。室員は掃除機がかけやすいように屑籠を動かすなど協力をしたが、掃除機には誰も手を出さなかった。そのうちに掃除機をかけるのは室長の仕事となり部屋の清掃は線香花火が消えるようにいつしか行われなくなった。継続しなかった理由は果たして何がいけなかったのでしょうか?


 さて、管理者に求められる姿勢に「率先垂範」があります。そのためには「できないことは言うな。言ったからには必ずやれ」、これが率先垂範の一つの条件です。さらに言えば、部下にこうしてほしいと思うことは、できるだけ自分から進んでやるようにしたいものです。これにより部下からの信頼が高まり「リーダーシップ」の発揮が期待できます。


 それだけでなく会社の将来を考えた場合、管理者には次世代を担う「ゼネラリスト」だけでなく、職場メンバーを<指導・育成>する役割・責務があります。
 しかし、仕事が多様化し細分化している現在、管理者が当該業務に必ずしも精通しているとは限りません。また、『目標管理』あるいは管理者としての『仕事の改善』だけでなく、『上司補佐』もあり多忙なものです。
 従って、部下への直接の業務指導には限界があるでしょう。また、部下の能力により〝バラツキ〟が出ることは致し方ないことです。


 そのためには<OJT>を狭義ではなく広義に捉える必要があるでしょう。その一つに管理者が創意工夫する余地があるものとして、『育成的課業配分』があります。部下育成の観点からの「仕事の与え方」なら職場実態に合わせ、管理者の権限内での実施が可能です。


 ただし、人(部下)には「新しいものへの抵抗」を伴うのが普通です。若者世代では昇進欲が諸外国と比べ低いと言われるご時世です。<人の欲求>からしてどの程度実際を表しているのでしょう? アンケートの集約結果が必ずしも母集団を表しているとは限りません。家庭事情を別にすれば諦めていると思えることもあります。


 仮に事実であれば職務割り当ても例外ではないでしょう。また『仕事が人を伸ばす』とはいえ、その効果を上げるには、部下への「押付け説得(命令)」ではなく、聞き方を中心として話し合うことで理解納得させる「心理説得」が求められます。


 「適材が適所5年で腐りかけ」とも言われます。雇用形態が複雑化している現在、部下のマンネリ化を防ぎ「モラールアップ」を図る広義のOJTを<意図的・効果的>に実施する価値はあると考えます。何事も場当たり的成行き的行為はその効果が期待できません。
 新年を控えたこの時期に職場メンバーの総合力を高めるためにも「監督者層」を巻き込み仕事の仕組みを改善し『育成的課業配分』を実施してみてはいかがでしょう?
 ということで結論はいつもと同じです。以下タイトルを替え続けます。


 では、今日も業務にお励み下さい。ありがとうございました。



❒ 管理者研修講師『人材教育研究所』   (「部下をパートナーとして 職場目標を達成
 しよう ‼」)
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