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こんにちは。休日の昼下がりをいかがお過ごしですか? 「開運!なんでも鑑定団」(再放送)が先ほど終わりました。最後に加藤清正の書き物が出品されましたが、残念ながら印刷物でした。ここで思い出すのが誰が言いだしたか、「褒め上手の加藤清正」、「叱り上手の清水の次郎長」の言い伝えです。
さて、<不特定多数>を対象とした社員教育(研修)とりわけ『管理者論』は、成功者は別として体験的それでなくマネジメント理論の裏打ちも必要だと思えます。その観点からすると管理者がマネジメン遂行上で人の側面には、「部下指導・育成」があります。そのためには部下を<褒め・励ます>だけでなく、その場その時を捉えて<叱る・注意>することも求められます。
しかし、業務が高度専門化している現在、総合判断能力(Conceptual・Skill)は別として専門的知識・技能(Technical・Skill)である職務知識・技術(技能)は部下が勝るため言うべきことを躊躇する上司がいないとは限りません。また、言われた部下は「なぜ俺だけ言われなけりゃいけないんだ!」と、感情的に〝反発〟することは十分考えられることです。一つ間違えたことで傷害事件に発展した事例を複数紹介したことがあります。コンプライアンス重視の時代、こうなっては上司と部下のボタンのかけ間違いでは済まないでしょう。
でも、どうなんでしょう? オンライン職場だからといって「沈香もたかず屁もひらず」では効果的OJTを行う上司の姿勢として感心できません。今回は「叱り方」のポイントのみ振り返ります。
1.『盗人にも三分の理』と言います。いわんや部下です。油断をせずに、用心深く行い
ましょう。
2.「俺は上司だ、お前は部下だ」というよりは、できれば同じレベルに立って言いまし
ょう。「若い頃の私を想い出すと偉そうのことは言えんがね・・・」と内容によっては
詫びる気持ちで話すことも必要でしょう。
3.「お前は一体何回言ったら分かるんだ‼」と、実際には怒り(怒鳴り)たくなる場合
もあるでしょう。が、感情的にならないようにしたいものです。
4. 人間は「拡張自我」も含め<自尊心の塊>です。子供を叱る場合と同じく他人を持ち
出し「比較」してはいけません。
5.ケースによっては、その場その時を捉えてすかさず言うべき時もあります。特に、安
全確保面では。
6.職場で本人に面と向かって注意することがあればできることなら他人の目を避け、時
間内であれば別室に呼びだすか社員が退社した事務所で一対一でおこなえば、部下は素
直に聞けるものです。これは家庭で母親が兄姉を叱る場合でも弟妹の前を避けるのと同
じです。
7.言いたいことは色々あるでしょう。しかし、この際だからとあれもこれも言うことは、
逆効果になります。「一時に一事を」が原則です。あくまで、部分に止めることです。
8.言うべきことを言ったら、最後は当該部下を、逆に励まして終わらせましょう。
現存する記録によれば古代エジプト文明をはじめ宮廷文化華やかなりし平安時代など古今東西いつの時代も上司は部下に、部下は上司に「困ったものだ」と嘆いていたことでしょう。
SNSのご時世でも『部下指導』で大切なことは、部下を有能な人材として育てようとする管理監督者の善意と気迫と努力が底に流れている必要があります。つまり、部下は「可愛い」と本気にならなければ、計画の有無以前に総花的でなく「重点的」ではあっても<効果的OJT>には成功しないでしょう。
しかし、上司が役職定年はともかく割り増し退職金の条件付きでいつ退職勧奨の対象にされかねないご時世です。
部下を育てることは自分の居場所を無くすことにもなりかねない「管理者受難の時代」を勘案すると今回のタイトルも理想であり現実的とは言えないようです。寂しいことですが。
そこで申し上げたいことは・・・・・、テーマを替えて別の機会とします。
では、早くも3時を15分過ぎましたのでここまでとします。ごきげんよう。(終り)
「身を削り人に尽くさんすりこぎの、その味知れる人ぞ尊し」(道元禅師)
❒ 管理者教育講師『人材教育研究所』(「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に
向かって挑戦しよう ‼」)
