< ブログ『社員教育講師』>

皆さんこんにちは!『寺子屋ラッキー』と申します。職場生活で多少なりともお役に立つと思える事柄を、人を中心に申し上げていきます。よろしければお付き合いください。

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『社員研修』 (274) 「報告の 目的とタイミング」

                           (2023年7月09日投稿分 )
                         【リンク修正 部分修正記事補充】


ID:8559fx
寺子屋ラッキー


 こんにちは。休日のところお立ち寄り頂きお礼申します。企業倒産要因の一つに「人手不足」があることはご存知の通りです。頭数を揃えるだけなら賃上げすれば急場をしのぐことはできても一時凌ぎであり、将来を見据えての人材要員となると抜本的対策とはならないでしょう。


 そうしたこともあり口うるさい上司として部下に毛嫌いされ退職を防ぐことから部下へ注意すべきことをためらう管理者もいることでしょう。
 今回は誤請求を受け当該小規模企業代表者のこれまでの〝モグラ叩き〟的処理に問題意識を感じ採り上げました。


 さて、職場活動は雇用形態を問わず上司から個人集団への命令・指示(口頭および文書)を受け報告(口頭および文書)することで成り立っています。そこで、報告の基本をブログ「寺子屋」として前回に続き補足します。


 1.報告の目的
   報告の目的は、「事実」を知らせることです。『上司補佐』五つのリクワイヤ(ア)
  メントの中でも最も大切であることについてはこれまでにも申し上げてきました。
   組織は報告によって連携を保っています。従って「情報の共有化」を図るため、上
  司が部下に報告することもあります。また、あなたが自発的に行う上司への「情報提
  供」も広義の報告と言えます。


   通常上司は、命令・指示した仕事の経過・結果を、部下からの報告で意思決定をした
  り、行動を起こしたりする場合の〝判断材料〟とします。その意味で、報告の終わって
  いない仕事は「未完了」なのです。
   また、報告すべき時に報告を怠ると、相手に不信感や不安感を与え、関連部署への
  「連絡」も含め、<人間関係>を破壊することもあります。


 2.報告のタイミング
   部下には指示された仕事を最後までやり遂げる「遂行責任」があります。同時に仕事 
  の「結果責任」はその出来・不出来にかかわらず、〝原則〟仕事を指示した上司にあり
  ます。そのため報告は聞かれる前に時期を失わず、タイムリーに行うことが大切です。
   「松木に頼んだ案件はその後どうなった?」と催促されるようでは、折角の努力が半
  減します。
   
   「ナニー⤴ こんな大事なことを分かっていて報告しなかっただと。この機におよん
   で何をヌケヌケと寝ぼけたことを言ってるんだ。今は当社創業以来の危急存亡の時だ
   ぞ。お前は私を舐めてんのか? ふざけんじゃないぞ。それでも統括責任者かネ。と
   んでもネー奴だ。言い訳無用!許さん ‼ 追って沙汰があるまで自席で謹慎してろ」
   となっては、大変です。


   江戸町奉行所のお白洲(しらす)まではいかないまでも「生きるか死ぬか」の非常時
  時では『言い方』もへったくれもあったものではないかもしれません。無論の事『言葉
  の暴力』を是認する積もりは毛頭ありません


   ですが、前提条件を置き加筆します。それは<経営者の分身>ともいえる課長以上の
  「特管職」の場合です。それまでの上司との<信頼関係>次第では、いくらコテンパン
  に言われ『自尊心』をズタズタにされても腹を立てないことです。忍の一字で「耐性の
  涵養」を図ることも〝場合によって〟は必要でしょう。


   物は考えようです。『災い転じて福となす』とも言います。問題の事後処理次第では
  は「汚名返上」の絶好の機会となるケースはあります。
   時代背景の違いはともかくとしてビジネスパーソンの苦労談を読めば多少は理解納得
  できる(?)かもしれません。


   たかがブログでも限られたスペースで印象に残るよう特管職を例に挙げ敢えて乱暴な
  書き方をしました。そこで就業規則の対象となる「一般職」を含めた結論です。
   とにかく上司は部下(あなた)の報告を聞いて次の手を打ちます。そのため「危機管
  理」が問われる現在は当然の事『悪い報告』ほど早くするのが肝要なことです。


【参 考】 「名誉挽回」と異なり、「汚名」は返上するものであり挽回するものではあり
     ません。したがって、「汚名挽回」は誤使用です。しかし、一部辞書によっては
     認めているため誤使用と決め付けることはできないようです。
      その点「全然」は否定表現を伴う副詞と教わりましたが、肯定にも使われるご
     時世ですが、口語文法上は間違いでしょう。とにかく日本語は難しいと思いま
     す。
      但し、横文字ばやりの昨今、テレビの普及で芸能人が広めたとするのがテレビ
     で日常よく耳にする「ら抜き言葉」です。これは間違いです。ニュース番組をは
     じめ画面下部に表示されるテロップでは放送局の校正部(?)が「正しい日本語
     を守る」ためその都度補正していることは想像に難くない。


      『差別用語』は当然として、いつかの上海での「将棋倒し」を含む『放送禁止
     用語』と同じく放送番組全てをその道のプロ(生成AI)がその都度チェックして
     いることを考えると頭が下がります。


 では、良い休日を。ありがとうございました。



❒ 社員研修講師『人材教育研究所』 (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に
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『管理者研修』 (425) 「持ち場・立場を明確にし 危機意識の再徹底を」

ID:8559fx

寺子屋ラッキー


 こんにちは。おくつろぎですか?


 さて、「消費は美徳」(ケインズ理論)といわれた当時の企業リーダーは、極論すれば当該組織の幹部であればどなたがなっても〝それなり〟の成功を収めることができた時代ではなかったかと思えることがあります。
 それに引き換えコロナ禍に端を発し尾を引く経済活動停滞(?)ニュースが未だ尾を引く昨今は管理者だけでなく、社員とその家族並びに株主の期待を託された経営者でも「社会性」を配慮した<意思決定>に苦慮する場面もあることでしょう。


 時代背景は違うものの、前に取り上げた名提督とうたわれた東郷平八郎大将でも日本海海戦の最中のT字戦法では一度だけ判断ミスをした。しかし、これを第二艦隊司令長官上村彦之丞中将の機敏な判断行動(「上司補佐」)がカバーした。


 日本海海戦では主砲級20箇所以上が被弾し110名以上の死傷者を出したといわれる旗艦「三笠」が沈没を免れたことも含め<運>も味方したのでしょう。しかし、「士官より下士官(含む兵隊)」が強かったと世界から評された旧海軍では、結果的には日頃の〝猛訓練〟の成果が功を奏し日露戦争を勝利に導いた。反面、大鑑巨砲主義の『前提観念』がその後の日本に大きな影響を及ぼすこととなる。


 中小企業では負債総額1,000万円以上の倒産件数が、交通事故による死亡者数と同じくコロナ発生前は減少傾向にあったことは歓迎すべきことでしたが、今年度末はどうなるのでしょう。


 組織が一丸となり〝乾いた手拭〟を絞るように鋭意努力しても、ややもすると中堅企業でも大型倒産に名を連ねかねないご時世です。いくら独創力・技術力(腕)があり<信用・実績>を築き上げても、予期せぬ出来事との遭遇が危惧されます。
 日頃から各階層毎に『危機管理意識』の再徹底を図り、非常時体制での情報ルートの見直し融資先との再調整等を練っておくことは肝要なことでしょう。


 殊にコンプライアンス重視の時代です。仮にリーダーが「もういい。君たちの話は必要ない ‼」と『聞く耳持たぬ』の姿勢では<裸の王様>になりかねません。
 それでも各階層ごとのリーダーは「意見具申」を含む『上司補佐五つのリクワイヤメント』を見直し自己点検することは、ゴーイングコンサーンの観点からも必要なことだと考えます。


 昼夜の時間差がなくなる春分の日を過ぎると新年度も間近です。各層リーダーは組織一丸となり、相次ぐ経済の大波を乗り切るよう週明けからも健康管理に留意して鋭意努力なさってください。では、またです。ありがとうございました。



❒ 管理者研修講師『人材教育研究所』  (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に
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『話し方研修』 (309) 「ビジネスパーソンとして 話し能力向上の目的とは」

                      (2020年09月20日12時01分 投稿分)                           
                      【リンク修正 記事加筆補充】
ID:8559fx
寺子屋ラッキー


 こんにちは。スマホで音声入力ができる現在、昨年から草稿作成の手間を省き頭に浮かぶままに画面を見ながらポツポツ打ち込んでいます。そのためどうも文章がねじれて修正の連続となりカテゴリー変更による誤操作と併せて御覧いただける方にはご迷惑をおかけお詫び申します。


 今朝の株価は大幅に下げています。反面、逆張りで儲けている人がいるのも世の常です。世の中バランスの上に成り立っていることを勘案すると至極当然のことです。
 目を転じると<令和のコメ不足>の現在、戦後地域によっては米価が選挙の集票との相関が強かったと言われる時代を経て、古々米が「上質家畜」の飼料に向けられていた。さすがにこのご時世ではその量は限られていることでしょう。


 ですが、令和6年度の生産高からしてお米が消えて無くなる訳がなく、統計数字が間違えていなければ「ある所にはある」と推測できます。
 たとえば、「食管法」に縛られていた戦中戦後に目を転じてみると理解できます。


 戦時中・戦後、法違反の闇米に筋を通して一切、手を出さずに餓死した判事がおいでだったと聞きます。その方を除いて、誰もが利用した〝違法〟であり死語となっている『ヤミ米』に<問題意識>を持つことも必要でしょう。


 また『母よあなたは強かった ‼』と言われた時代である。嫁入り時に持参し大切に保管していた帯・着物などと泣く泣く物々交換した闇米(ヤミマイ)入りのずっしりしたリュックを背にしていた。更に両手には布袋を下げ、モンペ姿で帰京する列車内。職務に忠実な警察官の車内検閲で見つかれば闇米は情け容赦なく没収された。


 男の性(サガ)から破廉恥行為を犯す不心得者もいたと人間性を疑われても断定できる。通勤満員電車をはるかに超えるギュウギュウ詰めの「買い出し列車」。これをキーワードにYouTubeで見ると「大正世代」および「昭和一世」のあなたの『ご祖父母様』が家族を養うためにいかに苦労したかの「間接体験」の一助となることでしょう。


 以上19行、ここで何を申し上げたいか(主題)は、『問題意識の醸成』の序論として日を改めてt続けます。
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 さて、以下は今回の『主題』を述べます。お付き合いください。
 世間には英語には関心があっても職場生活での『話し方とは何か?』と、しごく当たり前のことをお聞きすると答えに窮する方がおいでで寂しい気がします。 
 それはともかくこれまでのまとめとして、辞典辞書には記載されていない話の「構成要素」を式で表してみましょう。


 話=【ことば+音声(音調・語調・口調)+態度(表情・姿勢・動作・服装)】から成り立っています。この構成要素にそれぞれ『癖(クセ)』が伴うため実生活ではややこしくなります。


 話し方は無理に「型」にはめ込む必要はありません。そうでないと、その人の『個性(持ち味)』が消えてしまいます。これは、講演家・噺家をはじめ、話を生業(なりわい)としているプロの世界をみれば分かることです。十人十色で皆違います。ですからサラリーマンは、先ずは自己流で話せば良いのです。


 仮に職場で上司から、あなたの〝声〟が小さいと注意されたとします。だからといってヒットラーの「アジ演説」ではありません。上司へ説明・報告する時に、あなたが事務所で大声を張り上げているとしたら、職場は異様な雰囲気に包まれることでしょう。
 職場では<T・P・O>に合わせて声を出せばよいのです。聞き手に届かない声は問題ですが、無理に大声で話す必要はありません。時にはヒッソリ話すことも必要です。 


 人間は性格をはじめ自分の欠点を、人に言われなければ中々気付くものではありません。また、他人は余程〝親しい仲〟でもない限り、分かっていても注意をしてはくれません。そのため、話し方での欠点はいつまで経っても矯正されないのです。
 昔から『人の振り見て我が振り直せ』といいます。その意味でスマホを活用して、人から嫌がられる「クセ」に気が付いたら、少しずつでも直すように努力していきましょう。


 話し方には原則・規則・条件等があります。しかし、自然科学の世界と異なり「原理」はありません(私の持論)。
 もしも話し方に原理があるとすれば、その通り行なえば物事は『話力』で〝例外なく解決〟できる筈です。であれば、デモスデネスの昔から古今東西当時の指導者および為政者が、物質力に頼りその座に与えられた権力に訴えることもなく苦労しなかったことでしょう。


 とにかくサラリーマンは、話のプロを目指すわけではありません。職務遂行能力向上に専念すべきです。また、たとえ専門職であっても一人で仕事はできません。
 企業は組織としてのメリットを発揮するために存在します。そのため職場コミュニケーションを円滑にする話し方に目を向けることは、業務を効率的・効果的に処理していく上で意義あることと思えます。


 では、下半期末を来月に控えてのこの時期、今年度の業務計画の推進状況のチェック、それを踏まえての来年度の業務計画の立案・予算原案算出作成と2月早々多忙を極めることでしょう。今月も心身共に健康管理に留意して鋭意努力なさってください。ありがとうございました。



❒ 話し方研修講師『人材教育研究所』  (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に
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『社員研修』 (259) 「紫式部・清少納言も 心得ていた(?) 古人の教え」

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ID:8559fx
寺子屋ラッキー


 こんにちは。今日は綺麗な青空で空気が澄んで気持ちが清々します。


 さて、ハラスメントが話題視されるご時世です。身分が同じ中級貴族階級出の紫式部と清少納言はお互いどの程度噂を耳にしていたかは分かりません。仮に知っていたとしても二人とも気が強くライバル意識も旺盛だったことでしょう。もし宮廷の廊下ですれ違うことがあったとしてもおそらく目を逸らし、目礼すら交わしたとは思えません。
 そうした平安時代の昔からも通用したと思える「短歌」を紹介します。


 人前でのスピーチだけでなく会話での注意すべき『話題』としては<政治・宗教・思想>の三つを挙げ、更に「上司の悪口」を加え機会があればこれまで申し上げてきました。
 その他人前での避けたい話題としては、古人の教え(知恵)ともいえる「短歌」があります。それは『われ 仏 隣の宝 嫁姑(よめしゅうと) 天下の戦(いくさ) ことの善悪』です。


 スマホ・SNSの時代へとバックグラウンドは変わっても古い短歌(教え)と決め付けず参考にする点があると考えます。「Z世代」以降にもご理解願えるよう以下現代風にアレンジした説明を付して再度ご紹介します。


(われ)・・・・・・・・・昔から「自慢 高慢 馬鹿のうち」と言われるが、前に申し上げた通
         り自分のこと、特に自慢話ばかり話す人は相手から嫌われ敬遠されると
         いうことです。


(仏)・・・・・・・・・・・・同じ「宗教」の信者同士なら共感を覚えても、そうでないと違和感を
         持たれます。それでも仏教伝来後、開祖者によって分派活動し現在13宗
         56派あるといわれる。
          したがって、「思想(信念)」に関する話題も避けた方が賢明でしょ
         う。


(隣の宝)・・・・・・これは親しい人の金銭・財産については口にしないということです。
         「うちの先輩はお茶一杯おごってくれない」から〝ガメツイ・ケチ〟だ
         ということもこの中に入ってきます。


(嫁 姑)・・・・・・嫁と姑は所詮赤の他人です。お互いがついつい隣近所で愚痴をこぼす
         話は、高度成長期には掃いて捨てる程あったものです。夫婦がついウッ
         カリ油断してお互いの両親を批判することは「タブー」です。
          これが職場では対象が上役・下役・ご同役、つまり上司・部下・同
         僚・後輩へと変り、居酒屋での酒の肴(さかな)となることがある。お
         そらくかつてはパブ(Pub)あるいはバー(Bar)など立場に応じて場
         所を飲み分けていた英国人でも同じでしょう。
          ですが、このような人についての話は、内容次第では回り回って〝尾
         ひれ〟が付くと厄介です。当人の耳に入り「遺恨」に繋がらないとも限
         りません。気をつけたいものです。


(天下の戦)・・・これは今でいえば「政治」のことです。宗教と同じく<信念>の問題
           です。迂闊に批判するととんでもないことになります。


(ことの善悪)大脳生理学者によれば、人は理性が20%で感情が80%だそうです。常
         に心理が揺れ動く複雑な生き物です。企業にパラダイムがあるのと同じ
         く人は十人十色、人それぞれの価値観も違います。安易に批判するのは
         問題を生じます。
          それ以外でも、傷害事件にまでなったニュースを聞くと、プロ野球
         など広い意味での「勝負事」も含まれると、個人的には考えます。
         
 では、育った世代で価値観が異なり雇用形態が多様化している職場でも、無意識で人の心を傷つける「言葉遣い」には留意して業務にお励み下さい。お越しくださりありがとうございました。



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『管理者研修』 (312) 「実践的研修としての 人事問題の処理方法(事例)」

                            【(2/17)加筆修正再投稿】

                            【ブログ ミニ講義 ①】

ID:8559fx

寺子屋ラッキー


 こんにちは。管理者にはマネジメント業務遂行で仕事・人の両側面で<多面的役割>が求められます。また、社内では職位が上がるにつれ気軽に相談できる相手が少なくなるのが普通です。
 『人を使うは苦を使う』と言います。仮にあなたが、部下をもつ管理監督者であるならば、上司と部下の間に挟まりご苦労が多いことでしょう。『労務管理』面で目が行き届かないと<管理監督責任>を問われる場合があります。前に「欲求不満行動」について申し上げたことがあります。


 私たちが働く目的はいろいろな欲求を満たすためであり、それが「生きがい」に通じます。しかし現実問題としては、欲求を満たすための行動がいつでも満足する結果になるとは限らないということです。むしろ多くの場合、それを妨げるような問題が色々起きてくることもあるのです。
 それは欲求の対象が大きかったり、外部の事情で実現できにくかったりといったような理由からです。


 欲求が満たされない場合、大抵の人は欲求不満(フラストレーション)という状態になります。それが強まってくると、色々と好ましくない行動をとるようになりがちです。これを「不適応行動」と呼んでいます。たとえば、仮にあなたの部下が、


 ・ 遅刻、欠勤が多くなる
 ・ 仕事のミスが増える
 ・ 能率が低下する
 ・ 急に口を利かなくなる
 ・ 喧嘩や口論をする
 ・ 勝負事(賭け事)にこる
 ・   服装に関心がなくなりだらしなくなる
 ・   上司に反抗的になる
 ・   嘘を平気でつくようになる
 ・   物に当たる
 ・   酒びたりになる


 などです。これらの不満がさらに高じてくると、会社を辞めたくなることもあるでしょう。普段の部下とは仕事への取組み姿勢が違うなと感じた時は、注意深く見守る必要があります。 


 問題は消極的性格の部下の『病気への逃避』です。『精神的』に病んでいるかもしれないからです。当の本人も気づかずにこじらせ最悪、蒸発・自殺をするなどの行動をとるようになったりもします。
 したがって、ケースによっては部下と話し合い「障害事項」が分かれば「手を打つ」ことが必要となります。


 「自律神経失調症」から「心身症」,「神経症」といった病気、例えば「鬱(うつ)病」あるいは「躁(そう)病」だけでなく稀に遺伝的な「精神分裂病」が突如発生することもあります。これらは「病気」です。身近に接していると部下の行動に異常を気付きます。管理者の手には負えません。素人判断は、とにかく禁物です。
 仮に「うつ病」にかかっている真面目な性格の部下を逆に「励ます」と、逆効果になると言われます。
 ただし、仮病であることもあります。前任者からの口頭引継ぎで済ませず「診断書」を提出させ『事実』による人の管理も大事なことです。


 産業医が内科医の場合、受診させても本人が会社への影響を考えて正直に話すとは限りません。そのため体調不良として投薬治療で済ませることがあるかもしれません。
 したがって、上司であるあなたが見ていて精神的におかしいと感じたら、勤務時間内でも<診療内科・神経科・精神科>を受診するよう勧めその結果を必ず報告させ、診断結果次第では結果を上級管理者へ報告し相談することです。職務権限内で軽易な業務に「職務交替」させることもあるでしょう。


 それ以前にまじめな性格の部下の場合は、上司に迷惑をかけまいと考えて無理をする。あるいは人事考課に影響することを懸念して受診を拒否することも考えられます。そこで、部下の話をよく「聴き」原因を把握し、原因に対し適切な手を打つことが管理監督者には求められてきます。


 個人情報保護重視の時代とはいえ、これは直属上司が、日常部下に関心をもちその行動をよく観察していれば、その兆候がつかめ事前に防止できるものと考えます。ここに、「職場のメンタル・ヘルス」への対処方法があるのです。
 とにかくこうした不適応行動は、本人は無論のことですが、会社にとっても非常に大きなマイナスです。なんとかしてこれをなくさなければなりません。


 ではどうしたら解決できるのか? それは一言でいうと本人の「心の問題」への対処のあり方になります。悩みや不満は誰にでもあり、決して悲観するものではありません、また悪いものでもないのです。
 しかし、それに押しつぶされたときには悲劇になりますが、それらを克服する強靭(きょうじん)な精神の持ち主であれば、それはむしろ生きがいを生み出す材料になるのです。問題は本人の考えがどうであるかということです。


 心理学者のアルフレッド・アドラーは人間の最も驚くべき特性の一つは、「マイナスをプラスに変える力があるということだ」と、言っています。
 マイナスをプラスに転換すること、それは欲求不満に打ちひしがれることではなく、それに挑戦し問題を解決する「精神の強靭さ」に他ならないのです。どうか縁あっての部下がその不満に挑戦し、マイナスをプラスに転換する<耐性の涵養>を図れるよう、部下指導する機会と方法を創意工夫して頂きたいものです。


 普通管理者を対象とした勉強会ではここまでですが、あなたへ問題提起したいことがありさらに次回へ続けます。


 では、間もなく終業時間帯に入ります。昨日までとは打って変わって寒い中、今日も一日お疲れ様でした。良い週末を。ありがとうございました。



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