『ブログ 社員教育講師』

皆さんこんにちは!『寺子屋ラッキー』と申します。職場生活で多少なりともお役に立つと思える事柄を、人を中心に申し上げていきます。よろしければお付き合いください。

『話し方研修』 (240) 【話し方 ミニ講演会】「聞きやすい スピーチの条件」

❒ 現在NHK【映像の世紀】で田中角栄元首相を放映しています。参考までに当ブログでも採り上げた講演会の一部を追記します。


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寺子屋ラッキー


                               【15分間ミニ講演会】


 こんばんは。休日のところ遊びにおいで頂きお礼申します。夕食前に失礼します。


 さて、ミニスカートは昭和42年イギリスのファッションモデル「ツイッギー」が来日し、たちまち日本国中に流行らせた。その頃から「スピーチとスカートは短い方がいい 」という言葉が使われようになった覚えがあります。


 当ブログでは先々月9月12日に『聞き手の本質』の一例として言い古された言葉でも「スピーチと女性のスカートは、短ければ短いほど良い」を紹介したことがあります。これまでにも切り口を替え事例を挙げ申してきた通り、万国共通の『人の心理』と考えます。


 その点、1カ月後の先月10月12日に地方自治体の首長が若干もじって「あいさつとスカートは短い方がいい」と、ユーモア精神を発揮するつもりで軽い気持ちで言ったのでしょう。
 しかし、公人ともなると許されないのでしょう。不適切発言として陳謝したとメディアが報じていました。場所を選ばなかったことに問題があったようにも思えます。


 でも、どうなのでしょう?
 次に参考として記載した「田中角栄」元総理が自身の講演会で独特のだみ声と人柄で『対話調』で言ったとしたら許容されたかもかもしれません。


【チョット一服】 👉 <『対話調』の事例>


ー 人の機微に長けた〝コンピュータ付きブルドーザー〟とも評された吃音克服の苦労人「田中角栄」元総理の講演会でのおぼろげながらの記憶では、
「皆さん!今回のことでは、イヤ~国会でいじめられましたな~。それからネー、テレビを見ていてお分かりのように、朝から晩までいじめられたんです」ー
 と、こうした口調で聴衆を惹きつけていたダミ声が懐かしく想い出されます。


 ときに、スピーチを「演説」と翻訳したのは福沢諭吉だと伝わっています。演説というと硬い感じがし縁遠く聞こえます。それよりも「テーブルスピーチ」は身近に聞こえます。これは<和製英語>です。
 では、あなたは、どんなスピーチが聞きやすいとお考えになりますか? 難しく考えることはないと思いますが、ご一緒に考えてみましょう。


 先ずは、分かりやすいこと。
 文章でも「優れた文章の基本的な条件は、わかりやすさにある」と、菊池寛が言っています。難解な文章、こなれていない文章、読んでもスーッと入ってこない文章、これらは優れた文章とは言いがたいですね。話も同じです。


 あなたが部下や後輩に話をされた時に、吸い取り紙に滲み込むように、自然と相手の体内に話が入っていく。一つ一つがうなずけて、非常に納得がしやすい。そういう話にしたいものです。


 ですから、社外での会合で大勢を前にして話すときにもこのことを心がけてみて下さい。
実際には、どちらかというと一対一の対話からいきなり転換を図って、他人行儀な話をする方が多いものです。例えば社外の会合では、


「ただ今司会の方からご紹介いただきました、不肖私、松木錠と申します。本日はご多忙のところ、かくも多数の方にご参集いただきまして・・・・・・」と何か硬い言葉を使いますね。
 それよりも、
「ただ今司会の方からご紹介いただきました(私)松木錠でございます。今日はお忙しい中こんなにもたくさんの方がお集まりくださいまして本当にありがとうございます」
 これでいいのです。


 よく話というのは先ほど申した田中角栄氏と同じく「対話調」でと言われます。呼びかけるように、膝(ひざ)を突き合わせて日常茶飲み話を交わすように、そういう中に一つの「品格」があれば申し分ないでしょう。
 その品格を踏まえて「平易簡明」であること、これが第一条件になります。


 第二は、何を言おうとしているかの主題(テーマ)が明確であること。
 話というのはあることを訴えようとしてされるのでしょうから、そのポイントが洗われたようにクッキリと浮かび上がってくる、そういう話が好ましいと言えます。
 何か小さな起伏がいくつかあるように、あのことに触れたがこのことにもこの人は触れている。一言で何を強調されようとしたのだろうか? そのことがもう一つ握(にぎ)れない話というのは、分かりにくいものです。このことは私の課題でもあります。


 例えば、自己紹介でも履歴書的にダラダラやりますと、なんとなく総花的にはその人が分かったような気がするものです。が、もう一つその人の個性的なものがハッキリと把握できないのと同じです。


 第三は、身近な材料が縦横に駆使されていて、非常に変化に富んでいること。
 良い材料があると素人でもそれなりに良い料理ができるように、話にも材料が必要です。余りにも抽象的・観念的ですと、なかなか人は話しに付いてきてくれません。
 ある場合には非常に抽象度を上げて集約してみる。またある場合には抽象のレベルを下げて、身辺的なことに触れながら話をする。聞き手は、「アーなるほどね。自分の身の回りには言われたことが確かにあるナ・・・」と、そういう一つのうなずきが現実的に出てくる。そうした話材が縦横に駆使されることが大切なことだと思います。


 『一枚の絵は一万語に勝る』と言われるが、「話というものは言葉で絵を描きなさい」ということです。立体的に絵を描いてみせる。「ホラこのとおりだよ」と、提示してみせる。相手は一目瞭然に分かる。そのような話が好ましいのです。


 第四は、使われる言葉が新鮮で、的確な表現の言葉であること。
 私たちは言葉によって話をします。ですから、その言葉が生き生きと使われないと〝古色蒼然〟とした古びた話になりかねません。
 特にスマホ・SNS育ちの「若い方」に訴えていくときには、ピチピチとした〝跳ねる〟ような言葉。そのような言葉の使い方に簡単ではないが、私たちは習熟する必要がありそうです。


 最後は、無駄のない展開と構成で組み立てられていること。
 大勢に向かって話すのは簡単なことではありません。そもそも人は他人の話を聞くということに<抵抗感>をもちます。人が他人の話を聞くことが好きだとしたら、話し手としてこれほど楽なことはありません。
 そのためコロナ禍以前には、強制的に出席させられる講演会などでは前から積極的に座る人は少なく、後ろから席が埋まることが多かったものです。その点フーテンの寅さんこと「渥美清」(本名:田所康雄)が社会人となり初めて幕引きとして採用されたストリップ劇場は反対です。かぶりつきがガラガラで後ろが一杯ということは普通無いことで異状とも思えます。おそらく今でも同じでしょう。


 加えて前にも申し上げた通り、聞き手の「内的条件」あるいは「外的条件」が変化するので長い話をすればするほど話の効果は減っていくものです。それだけ大勢に向かって話すのは厄介なものです。聞き手をウンザリさせないよう十分準備をしたいものです。 


 雇用形態が複雑化し勤務形態が異なる(オンライン?)職場での部下は十人十色であり理解度も違います。ですから、「職場目標」を達成するには、職場内コミュニケーションを円滑にし『情報の共有』を図ることが肝要なことです。
 職場リーダー(中間管理者)は格調高い話ではなく、聞きやすい話にすることに意識を向けたいものです。そのために必要なことを5点に絞り申し上げてきました。
 では、またお越し下さい。ありがとうございました。



❒ 話し方研修講師『人材教育研究所』 (「部下をパートナーとして 職場目標を達成
 しよう ‼」)
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