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『管理者研修』 (234) 「管理者が 自己啓発を進めるに当たっての 基本的考え方」

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寺子屋ラッキー

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 こんにちは。これまでに広義のOJTとしての部下への啓発援助についてはその考え方と方法についてお話しました。今回は管理者の立場に置き換え『自己啓発の進め方』について申し上げます。


 では、管理者ご本人はどのようにしたらいいのでしょう。仮にあなたが職制上の管理者という立場だとすると、どういう管理能力を身につけたらいいかということの『要求水準』は、どなたもお持ちだと思います。また、管理者に任命した経営者も、あなたに対する要求水準は当然お持ちと拝察します。この『要求水準』というものをどのように考えたらいいのでしょう。


 管理者が職場の中で占める位置はどんなものかと申しますと、先ずは部下を持っている。一般社員との間に監督的立場の者がいる。次に上級管理者がいてその上には経営者がいる。さらには管掌業務の専門家として他の管理者と相互に助け合っている、といったような性格があると思います。
 要するに、このような立場にある管理者の果たさなければならない「役割」(社会心理学用語)というものは、決して軽いものではありません。具体的問題点は、その一端を箇条書きで先月既述済みですので省略します。


 それでは、役割の内容にはどのようなものがあるのでしょうか?
 第一は、トップの「経営理念」を管理活動に正しく反映させるように絶えず努力をする。
 第二は、他の管理者との協調を保つようにする。スタッフ部門にいる管理者は、ラインの管理者に対して積極的に助言・助力をする。 
 第三は、それぞれの部下に対してその能力に応じた業務を割り当て達成させる。


 それだけでなく、部下にはその能力を高めるように刺激を与える。また能力の不足している部下に対しては、これを伸ばすように指導をする。そして部下が現状より効果的、効率的に仕事ができるよう指導・援助する。
 また、部下同士あるいは管理者と部下相互のコミュニケーション面での「より良い職場風土」を形成するよう配意する。


 これらの能力が管理者に求められる、言うなれば〝基本的〟な「管理能力」です。こうした能力を高めるためには、管理者は部下各人がどの程度の現有能力があるか、ということを正しく把握する必要があります。


 そのためには前回とは反対に、先ずは管理者が自己の指導能力、管理能力についての必要項目を書き出し管理者用「自己検討表」を作成します。次にはその中から必要性・重要性の観点から優先順位を付け5~6項目を抽出します。その上でご自身用にレーダーチャート化し定期的に<セルフチェック>なさることです。


 以上を踏まえてその現有能力をどの程度高めていくか、レベルアップを図るかという「要求水準」をご自身に課します。あとはそれらの項目をできるだけ早く実現するように努力していくという行為が管理者としての『自己啓発』になります。
 リッカートの「連結ピン理論」を持ち出すまでもなく、組織の要(かなめ)としての管理者は、合理化することなく積極的態度を堅持したいものです。


 なお、『自己啓発項目』は個人(生涯設計上)にとっての必要性と会社(組織)が求める必要性を総合勘案し、その「統合」を図ることで優先順位を付け計画・立案し実施するのが効率的・効果的なことです。
 このことは性別を問わず「サラリーマン」(ビジネスパーソン)がその限られた個人資源を有効活用(マネジメント)し、一度しかない人生を有意義に生きていくためにも肝要なことだと言えましょう。ありがとうございました。



❒ 管理者研修講師『人材教育研究所』 (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に向かって挑戦しよう ‼」)