『ブログ 社員教育講師』

皆さんこんにちは!『寺子屋ラッキー』と申します。職場生活で多少なりともお役に立つと思える事柄を、人を中心に申し上げていきます。よろしければお付き合いください。

『話し方研修』 (240) (続)「説得・交渉を有利に導くには 誠実・熱意に加え 若干の技能も」

ID:8559fx
寺子屋ラッキー


 こんにちは。月日の経つのは早いものです。『話し方研修(227)』(8/14)本文最後で次の通り申し上げました。
 ・・・こうなったらおしまいです。そのためには一応相手の意見に賛成しておいてから反撃に移るのが『定石』です。この話し方に「応酬話法」があり「一歩後退二歩前進」の戦術です。


 次に挙げる反対を受けたときの「応酬話法」の基本形は、セールスパーソンの常識になっています。しかし、あなたがセールスマンではなくても誰かを説得しなければならないこともおありでしょう。依頼・交渉の場に臨む時には、これらの話法のパターンを覚えてご自分なりにアレンジしておくと便利かもしれません。
 但し、敵もさるもの引っ搔くしてもの、応酬話法を心得ていて逆襲してくるかもしれません。そのようなことから併せて「逆応酬話法」も研究しておきたいものです。


 応酬話法の実際はそれだけで1冊の本として出版されています。ご参考までに説得話法の視点から三つに絞って申し上げます。


 第一は、「切り替えし型」です。
 相手の反対意見を叩きつけないで、一応相手の意見に同意するような〝ポーズ〟をとってから切り替えしていく話法です。<一歩退却二歩前進>のやりかたです。
 これは、「イエス&バット式」といわれる話法です。イエスで受けておいてバット(が、しかし)で切り返す。


 「なるほど。おっしゃるとおりです。そこまでは気がつきませんでした。よく分かりました」と一歩退いてから「ですが、こういう点からも是非お考えいただけませんでしょうか?」と切り返す。
 「ハィおっしゃるとおりです。私もそう考えないわけではありません。ある条件の下でなら課長のお考えどおりです」と一歩退いてから、「ですが、こういう見方はいかがなものでしょうか?」と切り返す。


 第二は「イエス・イフ式」と呼ばれる話法です。イエスと受けておいてイフ(もし・・・・・・ならば)と切り返す。例えば、自動車を売り込む場合を想定し例示します。
 「小型の新車をどうしても買う必要がないとおっしゃる。確かにおっしゃるとおりかもしれません。もし、これが大型車で値段も高くガソリンも多く使い維持費が高くつく車なら躊躇なさるのもごもっともでございます。がしかし・・・・・・」


 第三は、「逆転型」です。相手の断り文句をそのまま利用して逆の効果を狙う話法です。
 「予算がないことくらいは、君も分かっていることだろう。とても現状では認められないね」と言われてもすかさず「ハイッおっしゃるとおりです。ですが、無いようであるのがお金です」


 情報洪水の時代です。あなたが応酬話法に関心があれば、あとはご自分で書籍・ネット等で研究なさってみて下さい。AI分析による応酬話法の情報があるかもしれません。
 ただし、コロコロ変わる心を持った「自尊心の塊」である人間が相手ですから、なかなか思うようにはいかないものですが・・・・・・。


 昔から『花を持たせて実を取る』と言われます。折衝や交渉事の場合でも、議論をして相手をねじ伏せるとスカッと爽やかで気持ちがいいものです。しかし、得々としていてはいけないでしょう。あるべき姿は『心理説得』です。


 グローバル化の時代、社内用語が英語に統一されている企業もあります。そのためか外国語習得には熱心だが「話が上手い」と「口が上手い」を同義語と考え、「松木さんは口が上手いですね」と面と向かって笑顔で言われ返答に窮したことがあります。


 企業規模の大小、業種業態を問わずどこの会社にもトップセールスパーソンがおいでです。セールスマンが自社商(製)品知識に知悉していても顧客応対で上手な言葉で流暢に話しているとは限りません。
 訥々とした話し方でも誠実な熱意ある態度で応対することからお客様に可愛がられ業績向上に貢献している社員はレアケースではありません。見習いたいものです。


 テレワークにしても本日勤務の方はお疲れ様です。限られた要員で運用されている職場は夏休みをシフトして取っていることでしょう。そのため正規非正規の別なくオールスターメンバーが出揃うのは来週以降になると拝察します。残留組の方は顧客サービスが低下しないよう頑張って下さい。


 では、よろしければまた遊びにお越し下さい。ありがとうございました。



❒ 話し方研修講師『人材教育研究所』 (「部下をパートナーとして 職場目標を達成
 しよう ‼」)
マネジメント - ブログ村ハッシュタグ
#マネジメント

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・