『話し方研修』 (218) 「蜜缶 金缶 酒の缶 人は褒め(認め)ねば働かん」(その1)
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寺子屋ラッキー
こんにちは。褒め方については、既に「管理者研修」の中で採り上げました。今回は切り口を変え「話し方研修」の一環として申し上げます。
これまでの繰り返しになりますが、人は誰しも自分を認めて欲しいと言う「認識欲求」を〝本能的〟に持っている。あなたも例外ではないと拝察します。
褒める対象は、相手の性格(行為)、能力(仕事)、趣味(特技)、服装だけでなく、家族・住居をはじめとする生活環境、ときにはペット・コレクションといった所有物などが含まれる。褒め言葉を使うときの留意点は次の五つです。
第一は、具体的に褒めること。
よく口癖のように漠然と「立派ですね」、「素敵ですね」、「凄いですね」、「素晴らしですね」とだけポツンと無表情で言う人がいる。こうした抽象的言葉には心がこもっておらず、言われてもテンデ(方言?)分からない。具体的にハッキリとどこがどんな風に良いのか、あなたが認めた長所・美点を褒めのがいいように思えます。
たとえば部下が、「班長、任せていただいた圧搾機ですが、教えて頂いたとおりにやったら、何とかオシャカを出さずに操作出来るようになりました。ありがとうございました」と、喜んで報告してきたとする。
「そうか。そりゃ良かった。君の腕だよ。あの機械は知っての通りチョット癖があってな。俺はあれを使いこなすのに1ケ月近くかかったかな。その点、松木は器用というか覚えが早いな。次はその上のマシンに挑戦だ。これからも安全に気をつけて、この調子で頼むぜ!」といわれれば部下は悪い気はしないものです。
第二は、あまり目立たない美点を褒めること。
誰もが気づいている長所を褒めるよりは、たとえ小さなことでも本人も自覚していない点を褒めた方が良いでしょう。殊に、誰もが気がつかず、本人が密かに認めてもらいたがっていることを見つけることです。
たとえば、「山田君、残業がなくなったんで最近スポーツジムへ通っているそうだね。そのせいか一時に比べだいぶスリムになって精悍な顔立ちになってきたぞ」
皆が褒めることをオーム返しのように同じ言葉で褒めるのでは能が無い。「また同じことを言ってやがる。この人もっと他にいうことないのかよ。ヨイショしようたってそうはいかないぞ」と本人は構えてしまう。そのためには、日頃から相手をよく観察していなければ褒め言葉はいえません。
第三は、部分を褒めること。
全体を褒めないで、特定の部分を褒めることです。女性に対して「あなたはいつ見てもお美しいですね」というのも空々しい。
そのためか外国映画のラブシーンには、「あなたの爪は桜貝のようだ。あなたの瞳の中には星が輝いている」などといった台詞が盛んに飛び出す。日本女性は分からないが、欧米の女性は褒め言葉に弱いのかもしれません。
なお、今回のサブタイトルは、前に流行ったリズム感あるCMソングが頭を過(よ)ぎったことでヒントにしたものです。(念のため)
では、次回迄ご機嫌よう。ありがとうございました。
❒ 社員研修講師『人材教育研究所』 (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に向かって挑戦しよう ‼」)
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