『管理者教育』 (129) 「部下には機会を捉え 御社の収益性と社会性の 再徹底を」
研修講師
こんばんは。家族団欒の夕飯はお済ですか?
さて、どこの会社にも明文化しているかどうかは別として、その企業なりの目的および目標があるでしょう。それは総論的な言い方をすると「収益性」と「社会性」です。
つまり、儲けることと世の中の役に立つということが目的のはずです。そこで、こうした<目的・目標>を達成するために、企業は具体的な組織をつくり仕事の割り当てをします。
組織とは単に人が大勢集まっているということではありません。目的を同じくしてサッカー場・野球場や競馬場に人が何万集まっても、これは組織とは言いません。単なる観客あるいは群集です。
また、コンプライアンスが重視されガバナンスが強化される時代、儲かりさえすればどんなことをしてもいいというものではありません。儲けることと同時に世の中の役に立つということも大事なことです。
つまり、組織とは共通の目的・目標を持ち、一定の仕組み(役割分担)を持って意欲的に目的、目標達成のために活動している集団ということです。
従業員の所属組織への『忠誠心』は、終身雇用が確保されないこともあり企業全てに当てはまらないものの希薄化しているように見聞きします。このことは転職が特別視されない現在ほどではないにしても、ネット社会になる前のサラリーマンが日本的経営の3本柱に守られていた頃から問題視されていたことで格別新しいことではありません。加えて昨年から降って湧いたようなコロナ禍の厳しい経営環境のご時世です。
それでも経営者には社員とその家族の生活が託されています。仮に中堅企業一社が経営不振を招くと、協力会社の連鎖倒産を引き起こしかねません。
したがって、会社を発展させ利益を確保するために管理者はリーダーシップを発揮し、レンズで〝焦点わせ〟をするように職場構成員のベクトルを合わせをし一致協力させる必要があります。また、会社の利益追求は社員・出資者だけでなく社会のためでもあることを部下には理解・納得させることも必要でしょう。
事実に基づかない粉飾決算は犯罪です。しかし、企業会計原則に則り「合法的」に内部留保を図ることは問題ないでしょう。それでも各企業毎の事情はあるものの、『健全な企業』には正しい会計処理で利益を確保し『法人税』を納めることで<社会還元>できる財務体質の強化が期待されます。
したがって、社長の分身としての〝多面的役割〟のある管理者は、専門分野だけでなくキャッシュフロー計算書をはじめ財務諸表など「会社の数字」に疎いでは済まないように思えます。
健全な企業の存在と活動は、世の中の役に立っているからこそ<永続企業(ゴーイングコンサーン)>として生き残れると決めつけることはできません。しかし、管理者は先駆者が築いた御社の灯を絶やさないためにも、組織の<目的・目標>を職場の末端まで徹底させ具現化を図る姿勢が殊のほか肝要なことだと考えます。このご時世を勘案して<上役・下役・ご同役>のあなた(貴方・貴女)のお考えはいかがでしょう?
では、週明けの明日からも気持ちの良い朝のスタートが切れるよう、ぐっすりお休み下さい。ありがとうございました。
❒ 管理者教育講師『人材教育研究所』 (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に向かって挑戦しよう ‼」)