『ブログ 社員教育講師』

皆さんこんにちは!『寺子屋ラッキー』と申します。職場生活で多少なりともお役に立つと思える事柄を、人を中心に申し上げていきます。よろしければお付き合いください。

『管理者研修』 (312) 「実践的研修としての 人事問題の処理方法(事例)」

                            【(2/17)加筆修正再投稿】


                               【ブログ ミニ講義 ①】


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寺子屋ラッキー


 こんにちは。管理者にはマネジメント業務遂行で仕事・人の両側面で<多面的役割>が求められます。また、社内では職位が上がるにつれ気軽に相談できる相手が少なくなるのが普通です。
 『人を使うは苦を使う』と言います。仮にあなたが、部下をもつ管理監督者であるならば、上司と部下の間に挟まりご苦労が多いことでしょう。『労務管理』面で目が行き届かないと<管理監督責任>を問われる場合があります。前に「欲求不満行動」について申し上げたことがあります。


 私たちが働く目的はいろいろな欲求を満たすためであり、それが「生きがい」に通じます。しかし現実問題としては、欲求を満たすための行動がいつでも満足する結果になるとは限らないということです。むしろ多くの場合、それを妨げるような問題が色々起きてくることもあるのです。
 それは欲求の対象が大きかったり、外部の事情で実現できにくかったりといったような理由からです。


 欲求が満たされない場合、大抵の人は欲求不満(フラストレーション)という状態になります。それが強まってくると、色々と好ましくない行動をとるようになりがちです。これを「不適応行動」と呼んでいます。たとえば、仮にあなたの部下が、


 ・ 遅刻、欠勤が多くなる
 ・ 仕事のミスが増える
 ・ 能率が低下する
 ・ 急に口を利かなくなる
 ・ 喧嘩や口論をする
 ・ 勝負事(賭け事)にこる
 ・   服装に関心がなくなりだらしなくなる
 ・   上司に反抗的になる
 ・   嘘を平気でつくようになる
 ・   物に当たる
 ・   酒びたりになる


 などです。これらの不満がさらに高じてくると、会社を辞めたくなることもあるでしょう。普段の部下とは仕事への取組み姿勢が違うなと感じた時は、注意深く見守る必要があります。 


 問題は消極的性格の部下の『病気への逃避』です。『精神的』に病んでいるかもしれないからです。当の本人も気づかずにこじらせ最悪、蒸発・自殺をするなどの行動をとるようになったりもします。
 したがって、ケースによっては部下と話し合い「障害事項」が分かれば「手を打つ」ことが必要となります。


 「自律神経失調症」から「心身症」,「神経症」といった病気、例えば「鬱(うつ)病」あるいは「躁(そう)病」だけでなく稀に遺伝的な「精神分裂病」が突如発生することもあります。これらは「病気」です。身近に接していると部下の行動に異常を気付きます。管理者の手には負えません。素人判断は、とにかく禁物です。
 仮に「うつ病」にかかっている真面目な性格の部下を逆に「励ます」と、逆効果になると言われます。
 ただし、仮病であることもあります。前任者からの口頭引継ぎで済ませず「診断書」を提出させ『事実』による人の管理も大事なことです。


 産業医が内科医の場合、受診させても本人が会社への影響を考えて正直に話すとは限りません。そのため体調不良として投薬治療で済ませることがあるかもしれません。
 したがって、上司であるあなたが見ていて精神的におかしいと感じたら、勤務時間内でも<診療内科・神経科・精神科>を受診するよう勧めその結果を必ず報告させ、診断結果次第では結果を上級管理者へ報告し相談することです。職務権限内で軽易な業務に「職務交替」させることもあるでしょう。


 それ以前にまじめな性格の部下の場合は、上司に迷惑をかけまいと考えて無理をする。あるいは人事考課に影響することを懸念して受診を拒否することも考えられます。そこで、部下の話をよく「聴き」原因を把握し、原因に対し適切な手を打つことが管理監督者には求められてきます。


 個人情報保護重視の時代とはいえ、これは直属上司が、日常部下に関心をもちその行動をよく観察していれば、その兆候がつかめ事前に防止できるものと考えます。ここに、「職場のメンタル・ヘルス」への対処方法があるのです。
 とにかくこうした不適応行動は、本人は無論のことですが、会社にとっても非常に大きなマイナスです。なんとかしてこれをなくさなければなりません。


 ではどうしたら解決できるのか? それは一言でいうと本人の「心の問題」への対処のあり方になります。悩みや不満は誰にでもあり、決して悲観するものではありません、また悪いものでもないのです。
 しかし、それに押しつぶされたときには悲劇になりますが、それらを克服する強靭(きょうじん)な精神の持ち主であれば、それはむしろ生きがいを生み出す材料になるのです。問題は本人の考えがどうであるかということです。


 心理学者のアルフレッド・アドラーは人間の最も驚くべき特性の一つは、「マイナスをプラスに変える力があるということだ」と、言っています。
 マイナスをプラスに転換すること、それは欲求不満に打ちひしがれることではなく、それに挑戦し問題を解決する「精神の強靭さ」に他ならないのです。どうか縁あっての部下がその不満に挑戦し、マイナスをプラスに転換する<耐性の涵養>を図れるよう、部下指導する機会と方法を創意工夫して頂きたいものです。


 普通管理者を対象とした勉強会ではここまでですが、あなたへ問題提起したいことがありさらに次回へ続けます。


 では、間もなく終業時間帯に入ります。昨日までとは打って変わって寒い中、今日も一日お疲れ様でした。良い週末を。ありがとうございました。



❒ 管理者研修講師『人材教育研究所』 (「部下をパートナーとして 職場目標を達成
 しよう ‼」)
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