『ブログ 社員教育講師』

皆さんこんにちは!『寺子屋ラッキー』と申します。職場生活で多少なりともお役に立つと思える事柄を、人を中心に申し上げていきます。よろしければお付き合いください。

『 社員研修』 (152) (続)「グローバル化の時代、日本語にも関心を持とう」

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寺子屋ラッキー


 こんにちは。前回に続けます。


1.囲碁の打ち方、将棋の指し方でも、知らないと上級者がいくら考えても出来ないもの
 があります。例えば、次の文字はいずれも「さま」と読みますが、本来の使い分けを
 ご存知ですか?


  〇 様   〇 檨   〇 樣 


  これは知らないからといって常識がない訳でなく別にどうということはありません。
 それでも「用字」「用語」には最低限知っておくべき言葉があります。正式な社外文書
 を書くときに分からなければ こまめに辞書を引く〝習慣〟を付けましょう。


2.ビジネス文書だけでなく文章の表現形式にも決まりごとがあるため、ときには守る必
 要があります。たとえば、ある本に
  
  「満員電車では踏まれたり押されるなどして通勤も楽ではない」


  と書いてありました。この表現方法は正しいのでしょうか?


  上の文章は正しくは、<見たり、聞いたり、試したり>と同じく、前に〝たり〟を付
 けたら後にも〝たり〟を付け、


  「満員電車では踏まれたり押されたりなどして通勤も楽ではない」


  と表記するのが普通で、職場では上司から添削されることでしょう。


3.では、次の文も会話ではよく耳にしますが、どのように受け止めますか?


  課長が「今年度の決算発表は昨年度のように悪くない」とおっしゃていた。


  解釈は次の三通りがあります。


  (1) 今年度の決算発表は、昨年度と違って悪くない
  (2) 今年度の決算発表は、昨年度と同様に悪くない
  (3) 今年度の決算発表は、昨年度ほどには悪くない


4.言葉は「書き言葉」と「話し言葉」を使って表現します。しかし、わかっているよう
 でいて思いのほ知らないのが日本語です。
  「話し言葉」は音律・態度(外面的)である程度カバーできるので、日常生活では誤
 解・曲解は起きるものの、「書き言葉」(用字・用語、表現方法)ほどには神経を使っ
 ていないようにも思えます。例えば、


 「お呼び出しをいたします。杉並区西荻窪の松木様、おりましたら改札窓口までお越し
  ください」


 といった構内放送をこれまで耳にしたことがあるのではないでしょうか?
  
  これは「敬語」の使い方を間違えています。正しくは「いらっしゃいましたら」と言
 うべきです。


 最後に、今年のフレッシュパーソンを受け入れた当該企業の全てが、必ずしも集合研修としての「新入社員教育」を体系的に実施するとは思えず、おそらくOJT中心となるでしょう。


 会社は学校ではありません。『鉄は熱いうちに鍛えよ』の諺どおり、新人が配属された部署の直属上司は当初の業務指導とは別に、「職場のエチケット・マナー」についての知識は新人に本(漫画)およびCD並びにDVDあるいはネットでの『自己啓発』の必要性についてその涵養を図ることも大切だと考えます。
 また、指導上のあくまで<参考>として人事担当所管課から当人の性格・家庭環境・出身地などの情報を入手し「効果的指導」に努めたいものです。


 では、今週もお疲れ様でした。良い週末を。ありがとうございました。



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『管理者研修』 (235) 「質問・応答のプロセスを通して 共同思考の場としよう」

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寺子屋ラッキー


 おはようございます。書庫を替え前回『話し方研修(224)』に続けます。


 さて、話しを弾ませる話し方の技術に「質問の仕方」があります。質問と相づちをミックスして使うと、話はスムーズに進行していくものです。
 質問はある種の〝刺激〟となります。関心のない相手をあなたの話題に惹きつけ、眠っていた心を呼び覚ます働きがあります。


 たとえば、職場指導では部下・後輩に問題を気付かせ、問題意識に火をつけることが期待できます。相手はすぐに答えてくるときもあれば、逆に質問を投げ返してくることもあるでしょう。
 こうした質問・応答のプロセスを通して、一緒に考える共同思考の場が作られ、問題解決の糸口が開けていくものです。質問しても相手が答えてこなかったとしたら、分からないのか「問答無用」の意思表示かもしれず話しの効果は上がりません。


 上手な話し手は自分の会話の中に必ず質問を入れて、相づちを織り交ぜながら相手を巧みに〝リード〟していきます。
 「・・・・・・と私の経験からは思うんだが、独りよがりかなとも思えてネ。若い感性のある君ならどうするかな?」などといった質問の技術を有効活用すれば、「こうしなさい」とズバリいうよりもはるかに強い武器ともなります。それは「暗示力」を含んでいるからです。


 「お前は本当に情けない奴だな」というよりも、「入社当時を想い出せ! お前、それでも男か !!」と言う方が、遠州森の石松のような男には効果があるものです。ただし、昨今のビジネス現場ではともすればパワハラ扱いと受け取られることにもなりかねず、果たして通用しますかね?


 それでも相手が無口のとき、話しの流れが滞ったとき、相づちと質問は対話に〝喝〟を入れる「秘薬」ともなります。相手を動かすために相づちと質問の刺激で話を多いに弾ませ、風通しの良い『職場風土』形成の一助としたいものです。ありがとうございました。



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『管理者研修』 (225) 「ビジネスサイクルを 円滑に回す 調整の機能」

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寺子屋ラッキー


 おはようございます。昨今テレビニュースでは、国内外とも「調整」という言葉をよく見聞きします。日常のビジネス活動でも調整は欠かせません。


 ときに、管理者が部下に仕事をさせる時には、計画(P)指示(D)し更にチェック(C)改善(A)して業務のスパイラルアップを図る必要があります。
 たとえば、私生活に置き換えても限られた予算と時間の範囲内で個人(家族)旅行をより良いものにするにはおそらく同じステップを踏むことでしょう。


 管理のサイクルを円滑に回すにはその他にもしなければならないことがあります。それが仕事の調整です。
 では、調整とはどういう機能でしょうか?


 それは管理者の責任においてやるべき仕事を上手くやり遂げるために、ある特定の問題についてそれらの関係者と密接な「連絡」(会議・話し合い)をとり、仕事の〝折り合い〟を付けるということです。そうすることによって、その仕事は全体的に調和しバランスが保たれることになります。
 御社では、根回しという言葉を使っているかもしれません。「根回し」は事前調整のことであり、心情面のすり合わせをいいます。ここは「寺子屋」ですので、深くは触れません。詳細は書籍等で研究なさってください。


 調整の効果は利害・見解の対立からくる〝縄張り争い〟を無くすだけでなく他部門の人の「知恵」を借りることです。そのためには、悪い結果や問題(トラブル)が起こらないよう前もって適切な相手にタイミングよく行なうのが原則です。
 この調整は管理者が上級管理者に対して『上司補佐』の一つとして行うだけでなく、仕事を管理(PDCA)していく上で部下からも求められていることでもあります。


 仕事というものは、いうまでもなく他部門との色々な係わり合いがあります。自分の職場だけで処理できるものもありますが、他部門との関連性が深いものも数多くあるでしょう。そういう場合には当然調整、つまり仕事の〝折り合い〟をつける必要がどうしても生じてきます。


 業務が高度専門化している現在、組織がフラット化されているとはいえビジネス現場は「階級社会」です。仕事の性格によっては、部下の権限では調整できないものが当然あります。そのような場合には当該グループの責任者である管理者が調整に乗り出さなければ解決しません。
 しかし、管理者にとっての調整は多くの時間と日数を要することもあり、他のビジネス活動に影響を与えることから嫌う方もおいでのようです。


 ある管理者は、本来自己中心的な性格の持ち主です。物事の判断をする場合でも全て自分中心に考える自己本位の人です。チームリーダーとしての立場からみた場合でも、自分中心に考えるタイプでもあります。そのため「仕事の与え方」にしても独断的です。


 こうした管理者の中には、調整についてあまり関心をもっていない人もいます。決して自分から進んで調整に努力するということをしません。部下から何度もそのことを頼まれたり他の部門の関係者からの要請があったりした時だけ、渋々それに応じるという態度です。時には「逃げているのでは?」という印象を周囲に与えることもあります。


 ただ、こういう独善的な態度が続くとすれば、部下からは反感を持たれたり非協力的な態度をとられたりというケースも出てくるでしょう。また、職場にあれこれと失望感を引き起こすだけでなく他部門の人たちにも迷惑をかけトラブルを生じることもあります。またそれが全社的に見て色々な支障をきたす場合もあるでしょう。 
 とりわけ「部下」との調整が不足すると効率的・効果的マネジメント活動に支障をきたし、職場の「目標達成」にもより一層労力を要することもあるでしょう。


 「根回し」と「調整」は、その意味合いは厳密には違いますが、いずれもOJTと同じく『上司補佐』のリクワイアメントの一つであることには変りありません。こうしたことから管理者は根回し調整の役割をよく考え、上手く図るようにしたいものです。
 因みに、<根回し・調整>の効力で物事が本番を迎える前に「裏舞台」では既に決着していた生きた事例は、古今東西の歴史書を読めば学べると思えます。


 では、またお越しください。ありがとうございました。



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『話し方研修』 (223) 「会話を交わして 昨日の敵が 今日の友」

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寺子屋ラッキー


 こんにちは。話には目的に応じて働きが替わります。目的を達成できない話は『上手な話し方』とは言えません。普段何気なく交わしている「会話」の目的を覚えておいでですか? 
 会話の目的は、日常の『人間関係』を円滑にすることです。会話は話し方の巧拙よりも、お互いに「共通の話題」で会話(快話・回話)とするのが好ましいあり方です。


 でも、どうなのでしょう? 実際には「日常会話」でのつまらないことで角突き合い、本来なら最も良い人間関係の〝はず〟の夫婦間でも、いつ<信頼関係>が崩壊しないとも限りません。ビジネス現場では〝何をか言わんや〟で「油断禁物」です。
 反面、虫が好かなかった相手と出張した折に同室となり、素面(しらふ)での会話を交わすことで誤解が解け、『昨日(きのう)の敵が今日の友』になることは決して珍しい話ではありません。


 その点、世間には人見知りの性格だけでなく人付き合いが煩わしく不得手とする人がいます。そのため周囲との折り合いが悪く孤立化することはどこでも見かけることであり格別視することではありません。
 あなたもご存知の明治時代の文豪二葉亭四迷の『浮雲』に登場する主人公「文三」も同じです。せっかく処遇が上がったのにもかかわらず上司と折り合いがつかずやがて職場に居づらくなり退職していく行(くだり)が印象に残っています。 


 余談はさておき仕事を進める場合、コミュニケーションの良し悪しで仕事の「成果」は変わってきます。情報過多のSNS社会だからこそ殊のほか大切なことです。
 風通しの良い職場とはノミュニケーションの有無でもなければ「仲良しクラブ」でもありません。


 職場では相手により適度な「車間距離」を取りつつも<話す・聞く>ことで『コミュニケーション』を図り、仕事をスムーズに行う必要があります。
 そうでなければ、企業・官公庁・団体などの組織内における<情報の共有>が図れず業務に支障を来さないとも限りません。情報過多のSNS社会だからこそ殊のほか大切なことです。


 テレワークから対面に戻った職場がある昨今、コロナ前と比べ人前でのスピーチする機会は社内外でも減っていることでしょう。しかし会話だけは煩わしく思っても交わすことでしょう。
 繰り返しになりますが、日常会話というものは休憩時間・時間外にメンバー同士で相手との共通の話題を切り出し、あとは上手な<質問・相づち>で会話を弾ませるのが〝理想〟です。このことは「商談」における『説得』を成功させるための地ならしとしても肝要なことです。


 では、今週もお疲れ様でした。今回もお読みいただき、ありがとうございました。



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『管理者研修』 (234) 「管理者が 自己啓発を進めるに当たっての 基本的考え方」

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寺子屋ラッキー

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 こんにちは。これまでに広義のOJTとしての部下への啓発援助についてはその考え方と方法についてお話しました。今回は管理者の立場に置き換え『自己啓発の進め方』について申し上げます。


 では、管理者ご本人はどのようにしたらいいのでしょう。仮にあなたが職制上の管理者という立場だとすると、どういう管理能力を身につけたらいいかということの『要求水準』は、どなたもお持ちだと思います。また、管理者に任命した経営者も、あなたに対する要求水準は当然お持ちと拝察します。この『要求水準』というものをどのように考えたらいいのでしょう。


 管理者が職場の中で占める位置はどんなものかと申しますと、先ずは部下を持っている。一般社員との間に監督的立場の者がいる。次に上級管理者がいてその上には経営者がいる。さらには管掌業務の専門家として他の管理者と相互に助け合っている、といったような性格があると思います。
 要するに、このような立場にある管理者の果たさなければならない「役割」(社会心理学用語)というものは、決して軽いものではありません。具体的問題点は、その一端を箇条書きで先月既述済みですので省略します。


 それでは、役割の内容にはどのようなものがあるのでしょうか?
 第一は、トップの「経営理念」を管理活動に正しく反映させるように絶えず努力をする。
 第二は、他の管理者との協調を保つようにする。スタッフ部門にいる管理者は、ラインの管理者に対して積極的に助言・助力をする。 
 第三は、それぞれの部下に対してその能力に応じた業務を割り当て達成させる。


 それだけでなく、部下にはその能力を高めるように刺激を与える。また能力の不足している部下に対しては、これを伸ばすように指導をする。そして部下が現状より効果的、効率的に仕事ができるよう指導・援助する。
 また、部下同士あるいは管理者と部下相互のコミュニケーション面での「より良い職場風土」を形成するよう配意する。


 これらの能力が管理者に求められる、言うなれば〝基本的〟な「管理能力」です。こうした能力を高めるためには、管理者は部下各人がどの程度の現有能力があるか、ということを正しく把握する必要があります。


 そのためには前回とは反対に、先ずは管理者が自己の指導能力、管理能力についての必要項目を書き出し管理者用「自己検討表」を作成します。次にはその中から必要性・重要性の観点から優先順位を付け5~6項目を抽出します。その上でご自身用にレーダーチャート化し定期的に<セルフチェック>なさることです。


 以上を踏まえてその現有能力をどの程度高めていくか、レベルアップを図るかという「要求水準」をご自身に課します。あとはそれらの項目をできるだけ早く実現するように努力していくという行為が管理者としての『自己啓発』になります。
 リッカートの「連結ピン理論」を持ち出すまでもなく、組織の要(かなめ)としての管理者は、合理化することなく積極的態度を堅持したいものです。


 なお、『自己啓発項目』は個人(生涯設計上)にとっての必要性と会社(組織)が求める必要性を総合勘案し、その「統合」を図ることで優先順位を付け計画・立案し実施するのが効率的・効果的なことです。
 このことは性別を問わず「サラリーマン」(ビジネスパーソン)がその限られた個人資源を有効活用(マネジメント)し、一度しかない人生を有意義に生きていくためにも肝要なことだと言えましょう。ありがとうございました。



❒ 管理者研修講師『人材教育研究所』 (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に向かって挑戦しよう ‼」)