『ブログ 社員教育講師』

皆さんこんにちは!『寺子屋ラッキー』と申します。職場生活で多少なりともお役に立つと思える事柄を、人を中心に申し上げていきます。よろしければお付き合いください。

『管理者研修』 (237) 「人を動かすには 『アイドカスの法則』の 職場への適用を図ろう」

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寺子屋ラッキー

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 こんにちは


 さて、管理監督者(説得者)の最終目標は、部下(相手)に「行動」を起こさせ『目
的』を達成することです。状況によっては、その行動を止めさせることも必要となります。職場には上司の意を呈してすぐに行動を起こす人もいるが、普通行動に踏み切るまでには、心の中で色々と葛藤を起こす。
 従って、人を動かすためには、相手の心にどのような反応を引き起こさせ、どのように心理的誘導をしていくかという一点にかかっています。
 ですが、家庭生活でもそうですが、ビジネス現場(職場)も理屈どおりに実際はいかないものです。
 いつでしたか「<寅さん>に学ぼう コトバは 心を傷つける」と題してお話したこと
がありますが、今回はその応用です。


 ところで、セールスの世界にマーケティング用語として「購買心理の6段階:アイドカス(AIDCAS)の法則」と呼ばれるものがあります。


 1.注 意(Attention)
 2.興 味(Interest)
 3.欲 求(Desier)
 4.比 較(Comparision)
 5.行 動(Action)
 6.満 足(Satisfaction)


 以上を敷衍(ふえん)してみると、人の心は次のような心理過程を経て行動に辿りつくといわれている。


 先ずは、「何だろう?」という注意を惹くこと
 次 は、「面白そうだな」という興味をもたせること
 第三は、「やってみたいな」という欲求を掻き立てること
 第四は、「言われたとおりにやれば間違いなさそうだ」という信用を与えること
 第五は、「ヨッシャ決めた」と決心させること
 第六は、「じゃーやってみようかな」と行動を起こさせること
 最後は、「やって良かった!」という満足感を与えること


 部下・後輩がこうした心のプロセスを経て行動するとしたら、上司・先輩は各段階に応じた言葉による刺激の与え方を考えることが肝要なことです。


 これは、デパートの実演販売をしている場面を想い出してみていただければご理解いた
だけるでしょう。それでもイメージしにくい方は、渥美清が演じたフーテンの寅さんの香
具師(やし)の名口上、
「さ~サ、寄ってらっしゃい、見てらっしゃい。張って悪いは親父の頭、粋な姉ちゃん・・・・・・」と、寅さんの表情(含む語調・音調)および姿勢並びに動作のシーンを頭に描けばお分かりいただけると思います。


 どのようにしたら〝ゆきずり〟の相手(聞き手)の注意を惹き⇒興味を募り⇒欲求をかきたて⇒ 信用を与え⇒ 決心させ ⇒ そして買わせて⇒ 顧客に満足を与えることができるかということです。


 部下のヤル気を左右するのは、職場リーダー(管理監督者)の言葉遣いにもあります。言葉の持つ力とここでのステップを応用し、職場への適用を考えてみてはいかがでしょう。あとはあなたの腕次第です。


 では、今日もお付き合いいただき、ありがとうございました。



❒ 管理者研修講師『人材教育研究所』 (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に向かって挑戦しよう ‼」)


『管理者研修』 (5) 「人文社会科学の世界には 原則はあっても原理はない?」 ※ 書庫変更再投稿

【2019年08月15日 投稿分】


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寺子屋ラッキー

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 おはようございます。


 さて、自然科学の世界には、「万有引力の法則」、「慣性の法則」といった<原理>があり、応用は利くものの普遍妥当性があり、人の力によって変えることはできません。 
 これに対し、人文社会科学の世界では<原則>と呼ばれるものはあるものの、これには例外が数多くあり、原理と言えるものが果たしてあるのか疑問に思える。
 仮に原理があるとすれば誰しもその通り行えば良い訳で、古今東西の指導者・為政者は説得・交渉事で苦労しないで済んだ筈である。強いて言えば人の『心理』が原理に近いものだと私は考えます。 


 ところで、これからのゼネラリストあるいはスペシャリストが、企業経営についての理論(学問)を研究することは、殊のほか肝要なことだと考えます。
 そうでなければ、たとえば囲碁および将棋で言えば、<戦略・戦術・戦闘>の各場面で〝定石(定跡)〟を知らずに打つ(指す)様なもので、「変化への対応」が出来ず、そこには自ずと限界があると思えるからです。


 同様に企業組織を取り巻く経営環境も変動要因が多く、理論どおりにはいかず、株価予想に導入されているAIをもってしても景気予測には限界があるでしょう。
 ただ、プロ棋士高段者の中には、数千ある定石の中で数百程度しか知らなくても、打った手が結果して定石になっていると聞いたことがある。「企業は人なり」。人間の秘めた無限の可能性を信じたいですネ。


 かつて、高度成長期の真っ只中、転職本だけでなく会社経営の本がベストセラーになったことがありました。当時は、トレンドで需要予測が出来た時代でもありました。(経験則上)
 著者の某国立大学の教授はその後退官し、会社を興したが結局は倒産。社員の能力を活かしきれなかったのかもしれないが、ビジネス社会では、中々理論どおりにはいかなかったようです。
 ビジネス現場は学校ではありません。「話し方」同様、原則はあっても例外も数多くあり、特にこのご時世、管理者にとっての組織運営は難しいものと考えます。


 さらに言えば、御社に規程・基準類が整備されていたとして、仮にお客さまから相談があった場合、<原則>で押し通すことは誰にでもできることです。
 顧客ニーズに応えるためには、それをあなたの<権限>の中でいかに解釈し運用するかが、あなたの「プロサラリーマン」としての〝腕〟のみせどころであり、顧客サービスにつながるものと考えます。


 この<原則>は、「社員教育(研修)」にもあり、〝あるべき姿〟を示すことはできます。
 しかし、日本的経営の三本柱が崩壊し非正規雇用率4割が依然として続いている現在、企業規模・業種・業態により、これが正解だと決め付けることは、やはり難しいものです。


 この先職場マネジメントで<人の側面>(含むOJT)を中心にアトランダムにサブテーマを取り上げていきます。よろしければお手すきの時お立ち寄り下さい。ありがとうございました。



❒ 管理者研修講師『人材教育研究所』 (「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に
向かって挑戦しよう ‼」)


『管理者研修』 (236) 「混迷の時代 いつリーダーに起用されても 困らない心構えを」

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寺子屋ラッキー

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 こんばんは。夏至を過ぎたばかりですが冷えますね。


 選択的夫婦別姓(氏)導入が議論される現在、ご主人がご養子さんになって姓が変わっても<家庭のリーダー>であるとしてこれまで申し上げてきました。


 ときに、上場企業の定時株主総会は分散化しているとはいえ来週は開催を予定している企業が多いことでしょう。企業と株主の関係が論じられている現在、株主総会の議長(リーダー)は普通は定款等で定められた社長でしょう。その点職場では職場内会議の司会者にリーダーとしての役割があります。そのため管理者がOJTを狙いとして若年層社員であっても職場内会議の司会者に指名することもあるでしょう。折角のチャンスです。逃げずに喜んで引き受けたいものです。


 職場では部下をたとえ一人でも会社から託されていれば職制上のリーダーです。また、人事異動発令の有無を問わず上司がメンバー入りすることもあるプロジェクトチームの他、タスクフォースの責任者もリーダーです。サークル活動のように互選されるリーダーもあります。


 会社が認めた企業内労働組合であれば労組委員長は公式組織のリーダーといえる。ただし、<人事>は会社の専決事項であり口出しはできないものです。中にはインフォーマルグループ(非公式組織)のリーダーが、フォーマルグループ(公式組織)の長より、隠然たる影響力を持っている場合もある。このことが分からないといくら本社の切れ者社員が抜擢人事で地方店へ赴任しても、マネジメント活動に支障をきたすケースもある。
 こうしたことは芥川賞受賞作家石原慎太郎の出世作「太陽の季節」に描かれる〝太陽族(自由選択的人間関係)〟当時からあったことです。


 このようにリーダーを幅広く考えていただくと新卒(中学・高校・短大・高専・大学・大学院)の新人ではあっても、囲碁・将棋をはじめとする趣味あるいはスポーツクラブ・同好会でのリーダーに押されることもあるでしょう。
 そのような場合、釣りバカ日誌の〝浜ちゃん〟のように一家言あるリーダーには、たとえ叩き上げ社長でも教えを乞うことは、映画の世界だけの話ではなく実際にあることです。


 とにかく混迷の時代のビジネスパーソンは いつ各階層毎のリーダーに起用されても困らない「心構え」だけはしておきたいものです。今回はここまでとします。ありがとうございました。



❒ 管理者研修講師『人材教育研究所』(「過去と未来は『鉄の扉』。変えられる未来に
向かって挑戦しよう ‼」 


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『 社員研修』 (152) (続)「グローバル化の時代、日本語にも関心を持とう」

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寺子屋ラッキー


 こんにちは。前回に続けます。


1.囲碁の打ち方、将棋の指し方でも、知らないと上級者がいくら考えても出来ないもの
 があります。例えば、次の文字はいずれも「さま」と読みますが、本来の使い分けを
 ご存知ですか?


  〇 様   〇 檨   〇 樣 


  これは知らないからといって常識がない訳でなく別にどうということはありません。
 それでも「用字」「用語」には最低限知っておくべき言葉があります。正式な社外文書
 を書くときに分からなければ こまめに辞書を引く〝習慣〟を付けましょう。


2.ビジネス文書だけでなく文章の表現形式にも決まりごとがあるため、ときには守る必
 要があります。たとえば、ある本に
  
  「満員電車では踏まれたり押されるなどして通勤も楽ではない」


  と書いてありました。この表現方法は正しいのでしょうか?


  上の文章は正しくは、<見たり、聞いたり、試したり>と同じく、前に〝たり〟を付
 けたら後にも〝たり〟を付け、


  「満員電車では踏まれたり押されたりなどして通勤も楽ではない」


  と表記するのが普通で、職場では上司から添削されることでしょう。


3.では、次の文も会話ではよく耳にしますが、どのように受け止めますか?


  課長が「今年度の決算発表は昨年度のように悪くない」とおっしゃていた。


  解釈は次の三通りがあります。


  (1) 今年度の決算発表は、昨年度と違って悪くない
  (2) 今年度の決算発表は、昨年度と同様に悪くない
  (3) 今年度の決算発表は、昨年度ほどには悪くない


4.言葉は「書き言葉」と「話し言葉」を使って表現します。しかし、わかっているよう
 でいて思いのほ知らないのが日本語です。
  「話し言葉」は音律・態度(外面的)である程度カバーできるので、日常生活では誤
 解・曲解は起きるものの、「書き言葉」(用字・用語、表現方法)ほどには神経を使っ
 ていないようにも思えます。例えば、


 「お呼び出しをいたします。杉並区西荻窪の松木様、おりましたら改札窓口までお越し
  ください」


 といった構内放送をこれまで耳にしたことがあるのではないでしょうか?
  
  これは「敬語」の使い方を間違えています。正しくは「いらっしゃいましたら」と言
 うべきです。


 最後に、今年のフレッシュパーソンを受け入れた当該企業の全てが、必ずしも集合研修としての「新入社員教育」を体系的に実施するとは思えず、おそらくOJT中心となるでしょう。


 会社は学校ではありません。『鉄は熱いうちに鍛えよ』の諺どおり、新人が配属された部署の直属上司は当初の業務指導とは別に、「職場のエチケット・マナー」についての知識は新人に本(漫画)およびCD並びにDVDあるいはネットでの『自己啓発』の必要性についてその涵養を図ることも大切だと考えます。
 また、指導上のあくまで<参考>として人事担当所管課から当人の性格・家庭環境・出身地などの情報を入手し「効果的指導」に努めたいものです。


 では、今週もお疲れ様でした。良い週末を。ありがとうございました。



❒ 社員研修講師『人材教育研究所』 (「部下をパートナーとして 職場目標を達成
 しよう ‼」)
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『管理者研修』 (235) 「質問・応答のプロセスを通して 共同思考の場としよう」

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寺子屋ラッキー


 おはようございます。書庫を替え前回『話し方研修(224)』に続けます。


 さて、話しを弾ませる話し方の技術に「質問の仕方」があります。質問と相づちをミックスして使うと、話はスムーズに進行していくものです。
 質問はある種の〝刺激〟となります。関心のない相手をあなたの話題に惹きつけ、眠っていた心を呼び覚ます働きがあります。


 たとえば、職場指導では部下・後輩に問題を気付かせ、問題意識に火をつけることが期待できます。相手はすぐに答えてくるときもあれば、逆に質問を投げ返してくることもあるでしょう。
 こうした質問・応答のプロセスを通して、一緒に考える共同思考の場が作られ、問題解決の糸口が開けていくものです。質問しても相手が答えてこなかったとしたら、分からないのか「問答無用」の意思表示かもしれず話しの効果は上がりません。


 上手な話し手は自分の会話の中に必ず質問を入れて、相づちを織り交ぜながら相手を巧みに〝リード〟していきます。
 「・・・・・・と私の経験からは思うんだが、独りよがりかなとも思えてネ。若い感性のある君ならどうするかな?」などといった質問の技術を有効活用すれば、「こうしなさい」とズバリいうよりもはるかに強い武器ともなります。それは「暗示力」を含んでいるからです。


 「お前は本当に情けない奴だな」というよりも、「入社当時を想い出せ! お前、それでも男か !!」と言う方が、遠州森の石松のような男には効果があるものです。ただし、昨今のビジネス現場ではともすればパワハラ扱いと受け取られることにもなりかねず、果たして通用しますかね?


 それでも相手が無口のとき、話しの流れが滞ったとき、相づちと質問は対話に〝喝〟を入れる「秘薬」ともなります。相手を動かすために相づちと質問の刺激で話を多いに弾ませ、風通しの良い『職場風土』形成の一助としたいものです。ありがとうございました。



❒ 管理者研修講師『人材教育研究所』 (「部下をパートナーとして 職場目標を達成
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