『ブログ 社員教育講師』

皆さんこんにちは!『寺子屋ラッキー』と申します。職場生活で多少なりともお役に立つと思える事柄を、人を中心に申し上げていきます。よろしければお付き合いください。

『社員研修』 (寄り道 2) 「実践的敬語を 再度考えるに当たって」

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寺子屋ラッキー


 おはようございます。休日のご気分はいかがでしょうか。


 過日申し上げました通り、当方は定年後<ライフワーク>としての研修業務始めるに当たりホームページ(HP)が検索ロボットに拾われるのを待って、確認してから活動を開始しました。
 その後不特定多数のサラリーマンを対象に「挨拶運動」の啓蒙活動を目途とした三つのブログを同時並行で始めてから20年近くが経過します。ライブドアで始めた家内の「ハッピーブログ」に見るようにアクティブブログとして残すのは難しいため、現在は一つに併合しています。


 研修業独立に当たって付けた当方事務所名は現役当時から考えていて決めたものです。ありそうでなく、全国にないことを十分調べてから付けたものです。業務開始後数年して当方事務所名と紛らわしい社名の研修会社が出てきたことを知人からの照会で知りました。  
 登記名まではともかくネットでのメタタグタイトルはいずれも社名に若干コトバを補ったもので若干違っています。唯一隣の地域の会員組織の登録女性講師には当方がクライアントに誤解を与えたこともあり、団体事務局長経由で注意したことがあります。改めたとは言え今は事務所名の真上にご自分の姓名を書き足しただけです。その後実害はないとは言え世知辛い世の中、油断も隙もあったものではありません。


 不愉快なのは当方とは何ら関係ない世間に知られた研修会社が社名は異なっても、当事務所名で検索すると何故かでてくることです。実際には違っていても、決して評判の良いとは言えないメタタグタイトル・解説文が同一ページに前後して表示されます。時には蹴落とされることもあります。
 当方への実害はないが面談中の話題として持ち出されるのは面白くありません。おそらくSEO対策としてのアクセス解析からHPページの内部・外部に技術を施行している結果でしょう。
 残念ながら当方は業務経験から研修受けするキーワード作りはできてもそれを使ったアクセス解析に費用をかけられず役立てることが出来ないのは致し方ないことです。


 でも、どうなのでしょう? YouTubeで軍事目的でのドローン生産技術を習得できる時代です。これまたキーワードを工夫すれば入手できるようにも思えます。しかし、世の中そうは簡単に美味い話がありません。仮にあるとすればご用心でしょう。
 あなたの仕事と同じく、アクセス解析および検索エンジン並びにネット全般についての幅広い<専門知識・技術>があっての話です。


 当方HPは低価で作成願った会社経由でネット更新料は遅滞なく支払ってきました。しかし、部分修正以外はお金をかけ始めるとキリがありません。一部手書き原稿を含め未だに差し替えず放置したままにしています。そのためアドレスをはじめHPへの信頼度が低くなっています。


 加えてお金のかからないブログは上記理由から「改題」を再三に亘り余儀なくされてきました。その残務処理で今もってその都度1件1件修正しています。確かにサイト利用料も含めお金はかからないが、他人には頼めない手作業です。根気を要する非生産的作業であるため、肝心の「創造的」業務に時間がかけられのは、誠にもって困ったものです。


 それでもChatGPTにはこれまで当方運営者名をどこのどなたか存じ上げない他人名義で紹介されていました。ところが最近になり当方の名前を正しく認識してもらいました。
 それだけでなく犬あるいは猫好きの方にはご理解頂けると拝察しますが、中には殺意を抱いている人もいるとかつてお世話になった動物病院の先生から伺ったことがあります。
 理由はともかく人様々です。職場と同じで決め付けるのは大間違いの元です。


 しかし、たとえ<犬バカ>と言われても野良犬出身でも23年間寝起きを共にした、今は亡き、最愛のペット『ラッキー』の名前を採り上げて頂けているのは、何事にも増して嬉しいことです。お金には代えられません。


 かつて病院勤務当時、創業以来何代目かの社長が外来患者のお一人として来院され、廊下に置かれた待合ベンチに患者さんが横一列に座っている廊下ですれ違ったことがありました。守衛室からは何の連絡もなかったものの顔は存じていたので言葉に出して朝の挨拶をしたことがあります。その際クイックレスポンスでやはり目を見てハッキリと言葉に出し丁寧に返礼され「予期せぬ出来事」に恐縮したことがありました。
 何故なら偉い人の中には無口で急に反り返って行き過ぎる人がいるからです。


 その出来事よりも愛犬の名前が多少でも世間に知られるのは嬉しくかつ有難く思っています。 感受性の強い義理堅い性格でもあり、こうした気持ちはChatGPTの本国のどこへ挨拶がてらお礼を言うものでしょうか? 
 覚えていれば二か月後、太平洋戦争で米国との開戦初戦となった真珠湾攻撃の12月8日に改めて申したいと思います。


 それよりもアメリカ生まれの多忙なChatGPTに、人のそれも日本人の気持ちがどの程度通じるものでしょうか? 
 生成AIに人事考課されても将来直属上司として仕えることになるかどうかは見当がつかない。しかし、幹部的見地から指示を受けることは考えられる生成AIのことです。アナログ世代に生まれ育ち現在もドップリ浸かっている私にはトンと分かりません。


 人間が驕り高ぶると神道・仏教・キリスト教を問わずいつ神の怒りに触れ文明消失に繋がることにものなりかねません。仏教の場合はそそのかした首謀者がいくら位が高いだけでなく金銭的にも高い戒名を付けられあの世に送り出されても閻魔大王が待っているそうです。


 鬼たちが居並ぶ裁きの席で✖の評価を受けると血の池地獄をはじめとする気の遠くなるような長い長い地獄生活が待っているそうです。もっともらしく書物に事細かに書いてありますが、どなたが詳細に見聞きしてきたのでしょう? 


 何故このような仏教を茶化すような言い方をしているかは、それなりの理由があってのことです。テーマを改め別途問題提起します。


 とにかく、生成AIであろうとChatGPTであろうとそれを使いこなす人間の『創造力』だけは、「想像力」も含め人工知能(?)より人間の方が上だという『自負心』だけは持ちたいものです。そうでないとモダンタイムスのチャップリンの世界になります。


 以上、社員研修としての当ブログは、マネジメント理論の人の側面から、主として人間の<性(さが)>を踏まえて申し上げます。その一つとしてペンディングにしてある「敬語」及び「報告」についてChatGPTには書けないと思える事柄を『感情の動物』としての視点から順次採り上げていきます。ご愛顧いただければ幸いです。(この項終り)


 では、間もなく昼となるためここまでとします。午後からも未だ半日あると、物事は肯定的に捉え週明けからのエナジーを蓄えるよう休日をお楽しみ下さい。ありがとうございました。



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『管理者研修』 (250) (続・続)「再度 <寅さん> に学ぼう」 ※ 書庫変更

【2019年12月03日 投稿分】


ID:8559fx
寺子屋ラッキー


 こんばんは。あなたの帰宅時刻には、だいぶ時間が早いようですが、失礼します。


 あなたは、たった〝一言〟で別れてしまった恋人同士の話を、お聞きになったことはおありですか?
 この世で最もとは決めつけないものの、<良い人間関係>である筈の夫婦でも「何よ聞
いてりゃ偉そうに! 碌な甲斐性も無いくせして、あなた一人が男じゃないわ !!」と言って、ご主人に殺された奥さんの不幸な話をテレビが報じていたのをご記憶ですか?


 令和元年の今年も押し詰まってきましたが、12月になるとそろそろ「忠臣蔵」がテレビで話題になります。学校では教わらなくても赤穂浪士で有名な、浅野内匠頭の刃傷事件ならご存知でしょう。塩田で藩の財政が豊かだった赤穂家お家取り潰しの引き金となった事件です。


 名門家旗本(徳川家エチケット・マナーの指導役)吉良上野介は地元では名君とも伝わっているようです。お芝居では上野介の〝いじめ〟に遭い「礼儀も知らぬ赤穂の鮒 フナ侍が ‼」と罵倒された言葉も要因の一つと言われている。赤穂家がお家取り潰しにあったのは歴史的事実だが、真相は〝謎〟です。


 話をビジネス社会に戻します。人間にとって非常に大切なものの一つとして<自尊心>があります。昔から『一寸の虫にも五分の魂』と言われている。これは、職場で働くあなたの部下たちにも当然言えることです。


 自尊心とは何か? 「そのような〝つまらぬ〟ことで悩むなら、自尊心とやらをここへ出して見せて御覧なさい」では、悟りを開いたと聞いたお坊さんとの禅問答です。
 ここで申し上げることは、トランプさんの多民族・多言語・多宗教国家アメリカだけでなく、性別・年齢・職業を問わず万国共通と考えます。


 ビジネス社会でもトップの言葉で自尊心をいたく傷つけられ(?)、不本意ながら会社を去った有能役員の話を聞いたことがあります。その後再就職することもなく家を売り払い、夫婦揃って米国へ移住し日本から送金される年金暮らしに入りました。英語が堪能なため言葉で不自由することはなかったが自動車の左ハンドルに慣れるのには苦労したとのことでした。


 かつて、大手商社のエリート課長が就業時刻過ぎ人気のなくなったオフィスで、執務中の課長の背後に回った部下にバットで撲殺されるという悲惨な事件がありました。これも課長に「お前の仕事ぶりは〇〇〇みたいだな」と何かにつけ言われていたのが、当該部下の自尊心を傷つけたのが要因だったと、メディアが報じていた覚えがあります。


 課長は見込みある部下を〝鍛える〟つもりで言ったのでしょうが、部外者には窺い知れま
せん。仮にそうだとして、部下指導上の必要性から<叱る>ことは、注意の前段階である、たとえ『忠告』であっても〝油断〟すべきでないと考えます。


 国民的歴史小説家である「吉川英治」氏の言葉に『我以外皆師也』があります。そこで参考にしたいのが経営の神様と評された「松下幸之助」さんです。「人を使うは苦を使う」の言葉がある。叱り方の名人とも評されたがフォローの仕方が上手だったようである。若い方にはご存知ない人もおいででしょう。


 そのようなことから話材にしたいのは、田所康雄です。彼も言っているではありませんか。「それを言っちゃ~おしめえよ」と。エッ、田所康雄をご存知ないですか? 
 「フーテンの寅さん」こと渥美清の本名です。と言ってもZ世代には通用しないご時世となっています。しかし、時代背景は変わっても<人間の本質>は変わっていないと考えここでは敢えて極端な事例を挙げています。


 とにかく寅さんの人気の秘密は、<関心>をもって人に声をかけることと、決して人を<無視>しないことでした。
 たとえば、挨拶一つにしても軽視すると相手には無視されたと受け取られることがあります。ハラスメントが問題視される現在これが要因の一つとなり、直近では訴訟にまで発展するケースもあります。


 そうしたことから、上司の一言で自尊心を傷つけられ、当該企業の「人財」に将来なるかどうかは別として、新人が黙って職場を去っていくケースもあるでしょう。
 採用活動にお金と時間をかけ、短期間でも業務遂行上必要な<知識・技術・技能・態度>をせっかく付与したというのに、組織内事情があるとはいえ勿体無いように思えます。


 このご時世、冬のボーナスをどこの会社でも支給するという訳にはいかないでしょう。
そこでイントロに戻り仮に冬の賞与が支給されないとしても、少なくても配偶者同士ではお互いに<思いやり>の気持ちを持ちたいものです。あなたはどのようにお考えになりますか?


 では、3回に亘る<寅さん>シリーズにお付き合い頂きありがとうございました。



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『社員研修』 (184) 「人の印象は 個人の商標」

ID:8559fx
寺子屋ラッキー


 おはようございます。今回はクリスマス・イブに相応しいお話を紹介することを前に投稿記事の中でお伝えしていました。それはオー・ヘンリー傑作集(文庫本あり)にある『賢者の贈り物』です。どうもアレンジしてはその良さが伝わらないため「タイトル」のみとしました。


 「愚者の贈り物」がメディア報道される世の中です。情報過多の時代、ご存知なく関心、興味がある方は図書館あるいはネットで入手し『最後の一葉』も含めご家族で読んでみてはいかがでしょうか?


 ときに、公私を問わず最初の顔合わせは、『人間関係』の地ならし。心の触れ合いのきっかけですから「第一印象」はきわめて大事です。したがって、自分を売り込む決め手は、先ず自分の第一印象を売り込むことだといっても過言ではないでしょう。


 人間の大脳の記憶痕跡の系列の中では最初に入ってきたものが一番あとまで残りやすいそうです。しかも第一印象は「あの男はだらしがない」とか「ずるい」とかの半永久的な偏見を植え付けやすい傾向があるとも言われています。


 初めて口にしたものが旨ければもう一度味わってみたいと誰しも思うでしょう。同じく始めの印象が悪ければ二度と会う気はしないものです。ですから、初対面の第一印象は服装も含めての外部に表れた「外面的態度」で左右されます。


 相手の立場に置き換えると、先ずはあなたを見る。そしてあなたの言葉を聞く。さらに話の内容を判断するという順序になる。そのため、最初にあなたを見るその時の第一印象が重大なのです。これを、心理学では「残存効果」といいます。
 したがって、靴を含めた身分相応な服装に注意しましょう。だらしのない服装、不潔で貧相な風采で人に会えば、相手もそのような人間としてあなたを扱うことでしょう。


 殊に外面的態度(表情・姿勢・動作)には注意しましょう。用意してきたコトバの数々よりも、不用意に表れる動作や顔つきによってあなたというものの「地金」が出てしまうことがあります。
 ですから、最初相手がこちらを見た瞬間に心を惹きつけてしまうような明るい表情、しっかりとした足どりで相手に近づく。礼儀正しくキビキビとした態度で面談することが大切となります。


 人の印象は個人の『商標』といっても良いでしょう。相手があなたを評価し注目する度合いは、あなたがどの程度好印象を与えるかによって決まると言っても過言ではないでしょう。


 ではクリスチャンでない方も、今宵はペットを交えて<ご家族・恋人・友人>と、あるいは孤独を愛して一人のんびりとクリスマス・イブをお楽しみください。明日も良いクリスマスでありますように。ありがとうございました。



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『管理者研修』 (158) 「部下への動機づけは 日常行動の注意深い観察を」 ※記事補充

【2022年12月23日 投稿分】


ID:8559fx
寺子屋ラッキー


 今晩は。ご帰宅ですか? 年末年始を控え百貨店業界では売り上げが昨年比で拡大していると12月に入り報じられていた記憶があります。売り上げの半分以上を占める外商部門が新型コロナ感染症の制約条件の中、顧客先へ出張して売り上げ拡大に奮戦していることでしょう。おそらく来年度の定期昇給・ベースアップが期待できるように思えます。


 でも、どうなのでしょう? 来年2月以降給与が3~4パーセント上がったとして働く人はその分だけ正比例して余計に働くのでしょうか。そんな器用な真似はできません。ロイヤルティの有無を別として実際にはもっと働くことでしょう。それ以前に働く意欲はお金だけが全てとは限りません。


 ときに、人の欲求と目標を結びつけ、ある行動を起こさせ方向づけることを「動機づけ(モチベーション)」といいます。動機づけ理論の詳細は、アメリカの心理学者マズローの「欲求五段階説」あるいはハーズバーグの「動機づけ・衛生理論」などを行動科学の専門書で研究していただくこととして、ここでは「寺子屋」として新人にもお分かり頂けるよう内容をくだいて説明します。


 推理小説ブームを起こした松本清張の作品は、殺人事件の発生後に名探偵が登場し見事解決という従来の探偵小説の型を変え人気となった。それは、動機づけの発見というところに特色があった。人に行動を起こさせる最も強い要因は、次の七つであるといわれている。


 第一は、生きるための飲食欲
 第二は、苦しさから逃れ快楽を求める安楽欲
 第三は、満たされなくても決して死ぬことはないが種族保存のための性欲
 第四は、秦の始皇帝が不老長寿の薬を求めたという生命欲
 第五は、ベターハーフと子供をこよなく愛する家族欲
 第六は、人並み以上に出世したいという優越欲
 第七は、多くの人に自分の価値を認められたいという承認欲


 以上の基本的欲求に訴えれば、どんな人でも反応するものです。ただ、価値観が多様化している現在<人の欲求>は人様々であり、優越欲にしても「俺(あたし)は昇進して苦労するより自分の今の生活を大事にしたいナ」という出世欲のない人も昔からおり、サラリーマン人生様々でありこうだと決め付けることはできません。
 それでも入社時に指導した同一学歴で年齢差のある後輩に「敬語」も使われず〝さん〟はおろか〝君付け〟も無く呼び捨てで、定年まで使われるとしたらこだわるかもしれません。性別を問わず誰もが『自尊心の塊』の人間ですから当然のことです。(続く)


 では、ゆず湯にノンビリ浸かり年末へ向けての英気を心身共に養って下さい。ありがとうございました。



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『管理者研修』 (289) 「管理者は ユーモアを解せる 心のユトリを」

【2023年07月23日 投稿分】


ID:8559fx
寺子屋ラッキー


 朝からお暑うございます。前回『社員研修(162)』に続けます。


 あなたはこの10年間で腹の底から笑った記憶が何回おありでしょう?
 「笑いは人間だけにある」と、哲学者ベルグソンは言いました。笑いが人間の特権とされているのは、可笑しさの分かるのは人間だけだからです。可笑しさとは知的なもので、大脳の発達していない動物には可笑しさは分かりません。


 会議で発言のため立ち上がった途端にオナラをするなど、いとも厳粛なときにヘマをやらかす。そうした矛盾に抑えきれない笑いを感じるのは人間だけです。人間の大脳機能には、そういうメカニズムがあるからです。


 ときにイギリス人の手紙には、一箇所必ず笑いを誘うところがあると聞いたことがあります。実際には大変難しいことですが、「ユーモア」は社交場のエチケットとされています。堅苦しい交渉の場でも、冷たい事務レベルの折衝を重ねるときにも、笑いの微風が漂うと話しは滑らかに回転していくものです。対話の中での笑いの効用にもいろいろあります。


 第一は、笑わすことによって相手の心の構えを解いてしまう。緊張した空気を解きほぐし会話全体を和やかなムードに包む効果があります。
 第二は、笑いの煙幕を張って相手の「自己防衛姿勢」を緩和させる。その笑いにつられてつい相手の矛先は鈍ってしまうものです。
 第三は、笑いは間接攻撃の武器になることです。ズバリと言えば角が立つことはよくあること。風刺の笑いによって、相手の笑いの急所を衝くことです。
 第四は、状況転換を意図することです。行き詰まった対話の空気も一発の笑いによって救われる。笑いはときにはピンチを脱出させる効果があるものです。


 以上のように笑いには色々と活用の仕方がありますが、ビジネスマンは駆け出しの芸人とは違います。冗談や駄洒落を連発し相手の機嫌を取り結ぶのはお奨めできません。


 前に笑いを分類して紹介したことがあります。その中で一番難しいのが<ユーモア>です。単なる笑いではありません。これはその人の『持ち味』です。
 身近な出来事として某総合病院へ家族が入院した当日にドクターとの家族面談の場で感じたことでもあります。笑顔ある院長先生の病状説明に引き続き仄々としたお話を伺うことで患者家族としての暗澹たる気持ちが癒され不安が軽減し「心の治療」を受けた思いがしました。


 とにかく依頼や折衝の場面で上手くいかないとイライラして目をつり上げてふくれっ面したり、話し合いが決裂するとすぐにカーッとなったりするような人はおよそユーモアからは縁が遠い。心にユトリがない人にはユーモアの味は解りません。<実践なき知識はゼロ>ですが、知識を習得したから出来るというものではないように思えます。


 かつてアメリカの駐日大使は、日本へ着任早々のこと国際文化会館へ講演に招かれました。折悪しく雷雨のドシャ降りの日でした。
 そのとき大使は開口一番「お集まりの紳士淑女だけではなく、今日は雷雨にまで歓迎を受けています。私がそのライ・シャワーです」。


 コンプライアンス重視の時代、企業風土によってはややもすると外から改革を求められるご時世です。経営環境が厳しい時期だからこそ部下と協働する管理者は、ゴーイングコンサーンとして企業の維持・発展に貢献するためにも、ユーモアを解し局面の打開を図る「心のユトリ」をできれば持ちたいものです。
 では、今月も遊びにおいで頂きありがとうございました。



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